6月26日、日本武道館であった「モーニング娘。’23  25th ANNIVERSARY CONCERT TOUR ~glad quarter-century~ at 日本武道館」に行ってきました。


さすがのモーニング娘。は、終演直後から既にプロアマ含めた多数のレポがアップされているので、ここでは特徴的なところについて感想を中心に書いていきます。

今回のコンサートの中心となる2つのメドレーですが、デビュー曲から最新曲に至るまでの数々のヒット曲(シングル曲)を、年代を追って25年分聞けるというのは、モーニング娘。ならではの贅沢な時間だと改めて思いました。特に武道館というスペシャルな場所が、その思いを強くさせます。何より「声出し解禁」になったことで、ツアーと同じセットリストでも全く別物に感じました。スポットライトの「M」とステージ上でビジョンを支えるセットの「M」も、舞台装置としてふさわしく、メドレーが終わった時に壮大なドラマを見たように感じました。
音楽の楽しさを感じさせるプロが練り上げた音源に合わせて、見ごたえのあるダンスを披露するつなぎの部分を含めてノンストップでパフォーマンスするメンバーが、とにかく凄い。MCで譜久村聖ちゃんが「こんなハードなものを大人から与えられたのも、信頼されているからこそ」と言っていましたが、信頼に十二分に応えたパフォーマンスだと思います。
前半のメドレーはユニットで披露した曲が合計7曲ありましたが、現メンバーが全くいない頃の曲だということもあり、「この歌割がこの子に」といった楽しみが感じられました。逆に、後半は今のメンバーが加入していく時期になるので、オリジナルの歌割にエモさを感じます。北川莉央ちゃんをはじめとした15期推しなので、数多くの曲が披露された最終盤で「Teenage Solution」の3人による歌い出しを聞いた時にはグッときました。
選曲としても、各時期のグループが持っていた雰囲気の変遷がきちんと伝わってくるものになっていたので、自分が好きになった時期からの歴史を重ね合わせることもできました。私自身は、前半メドレーの終わりの頃に娘。を見つけたので、「リゾナントブルー」で「キタッ!」となり、「なんちゃって恋愛」に浸り、「青春コレクション」の爽やかさに気持ちが上がりました。そして、後半メドレーは、ファンになってからの記憶などを重ね合わせ、半ば忘れかけていたコールを思い出しながら、ひたすら楽しく聞きました。
2つのメドレーの間、ユニットで披露した曲も、9〜11期が加入した頃の曲というのがまた、全体の流れの中でドラマを感じます。

このコンサートで、5月23日に加入した新メンバー、井上春華ちゃん、弓桁朱琴ちゃんのお披露目がありました。白いワンピースで登場した17期の2人。ステージに立って他のメンバーと並ぶと特に小柄さを感じる井上春華ちゃんは「最近覚えた難しい言葉は、乗り越し清算です」と挨拶、長身で仕草や表情に華やかさを感じる弓桁朱琴ちゃんは「私の自慢はキレの良いラジオ体操です!」と挨拶して、少し披露して見せました。メンバーカラーはそれぞれ本人の口から、ミントグリーン、ピュアレッドと発表されました。
続いて、先輩になった16期の櫻井梨央ちゃんの「何と呼んで欲しいですか?」との質問に、春華ちゃんは「はるさん」、朱琴ちゃんが「げったー」と答え、観客が声を揃えて初めてその名前を呼びました。他のグループに加入した研修生からの昇格組がお披露目で見せた感動のリアクションとはまた違って、先輩メンバーや客席とのやりとりも、一般加入らしさを感じさせる初々しい反応だったと思います。
なお、新メンバーの2人はアンコールの後のエンディングで再登場して、メンバーと一緒に客席への挨拶に加わりました。

一気に駆け抜けたコンサート、メドレー後のMCでメンバーが一人ずつ感想を述べました。
6月29日に加入1周年を迎えたと言う櫻井梨央ちゃん、6月28日生まれの山﨑愛生ちゃんは「17歳最後」をアピールし、「ステージに立ってアイドルでいられる時が一番幸せ」と言う岡村ほまれちゃん。北川莉央ちゃんは「15期にとって100%入った武道館は初めて、端から端まで人がいてうれしい」と言い、横山玲奈ちゃんは「名前を呼んで欲しい!」と観客に呼びかけました。
今回の衣装が生田衣梨奈ちゃんのデザインだと紹介して話を振る羽賀朱音ちゃん、一本締めでキメる牧野真莉愛ちゃん、衣装のTシャツにプリントされた英文を紹介し、ツアーの期間中「どんな瞬間も大切にしよう」と思っていたと言う野中美希ちゃんと、12期はそれぞれに個性的。
小田さくらちゃんは「みなさんにとってご褒美の時間になりましたか?みなさんを応援しています」と呼び掛け、石田亜佑美ちゃんは「『大好き100万点』をリリースから10年後にオリジナルの2人で歌えるのがスゴイ」と振り返り、客席や中継のカメラに「楽しかったですか?」と問いかける生田衣梨奈ちゃん。
最後にリーダーの譜久村聖ちゃんが感謝を伝えるとともに「25周年、楽しいことがたくさんあると思います」と言い、会場全体での「がんばっていきまっしょい!」の気合い入れでまとめました。
そして、紹介された最初のサプライズは「ハロー!プロジェクト25周年記念」新メンバーオーディションの開催。17期のお披露目があったばかりだということもあってか、会場から驚きの声があがりましたが、まだまだ「新しい物語」を見せてくれるということで、ファンにとってもうれしいお知らせだと思います。

MCの後は「そうだ! We're ALIVE」からのラストスパート。「泡沫サタデーナイト!」のDJは山﨑愛生ちゃんで「17期も入って新体制になるモーニング娘。これからも応援よろしくね!」とアピールしました。
基本的に春ツアーと同じセットリストだった本編ですが、ラストの曲だけが「みかん」に変わっていて、これがとても良かったです。イントロから「キタッ!」という感じになり、全力のコールでライブの盛り上がりを感じました。元気で前向きな気持ちになれる楽曲なので、個人的にはこれでコンサート全体の満足度が一気に上がった感じがしました。

アンコールは、初披露のシルバーの衣装で登場し、新曲の「HEAVY GATE」を初披露しました。つんく♂作詞作曲のロックなナンバーです。ここまでたくさんのつんく♂曲を聞いてきた流れで聞くと、改めて娘。に提供する楽曲は、その時代ごとに斬新で尖っている印象を受けます。今もモーニング娘。は「創作の場」として特別だということでしょうか。続く「よしよししてほしいの」も今では耳に馴染んできましたが、改めて一筋縄ではいかない楽曲だと感じます。
MCでは8月に25周年を記念したベストセレクションアルバムをリリースすることが発表され、「HEAVY GATE」もそのアルバム収録曲になるとのことです。
最後は「ドッカ~ン カプリッチオ」で会場を盛り上げた後(この曲でジャンプできないのは、辛い…)、ツアーで最後にやっていた「ここにいるぜぇ!」をパフォーマンス。曲中にコールアンドレスポンスも入れて、「声出し解禁」になったモーニング娘。の武道館をにぎやかに楽しく締めくくりました。

なお、OAのOCHA NORMAは7月26日リリースの3rdシングルの中から、リード曲の「ちょっと情緒不安定?…夏」を披露。オープニングから楽しく盛り上げました。

セットリスト

OA ちょっと情緒不安定?…夏/OCHA NORMA


オープニング
01.Happy birthday to Me!
02.Are you Happy?
03.花が咲く 太陽浴びて
04.そうじゃない
05.What is LOVE?
MC(新メンバーお披露目)
*メドレー
 06.モーニングコーヒー/北川、岡村、山﨑、櫻井
 07.抱いてHOLD ON ME!/野中、牧野、羽賀、横山
 08.真夏の光線/譜久村、生田、石田、小田
 09.LOVEマシーン
 10.ハッピーサマーウェディング
 11.恋愛レボリューション21
 12.ザ☆ピース!
 13.Do it! Now/石田、野中、牧野、北川、山﨑
 14.AS FOR ONE DAY/譜久村、横山
 15.涙が止まらない放課後/羽賀、岡村、櫻井
 16.大阪 恋の歌/生田、小田
 17.Ambitious! 野心的でいいじゃん
 18.悲しみトワイライト
 19.リゾナントブルー
 20.なんちゃって恋愛
 21.青春コレクション
MC(羽賀、横山、北川)
22.普通の少女A/羽賀、横山、北川
23.大好きだから絶対に許さない/小田、野中
24.大好き100万点/譜久村、石田
25.なには友あれ!/生田、牧野、岡村、山﨑、櫻井
MC
*メドレー
 26.この地球の平和を本気で願ってるんだよ!
 27.One・Two・Three
 28.Help me!!
 29.愛の軍団
 30.Password is 0
 31.Oh my wish!
 32.The Vision
 33.ジェラシー ジェラシー
 34.A gonna
 35.人生Blues
 36.純情エビデンス
 37.Teenage Solution
 38.Swing Swing Paradise
MC(一人ずつ感想、新メンバーオーディション発表)
39.そうだ!We’re ALIVE
40.泡沫サタデーナイト!
41.みかん

ENC
01.HEAVY GATE
MC(ベストセレクションアルバムのリリースを発表)
02.よしよししてほしいの
03.ドッカ~ン カプリッチオ
04.ここにいるぜぇ!