12月10日、日本武道館であった「モーニング娘。’22 25th ANNIVERSARY CONCERT TOUR~SINGIN’ TO THE BEAT~加賀楓 卒業スペシャル」に行ってきました。

先日のアンジュルムはエンドステージでしたが、この日はセンターステージで、中央のステージの周りに回廊と、その四隅に小さなステージが作られていました。この日は2階席後方でしたが、回廊を使うことで、2階席からでもメンバーを身近に感じることができました。
オープニングは、ハロプロ研修生ユニット'22とOCHA NORMAが出演。研修生ユニット'22は「ダイスキだけど付き合えない」で可愛くて多幸感があるパフォーマンスを、OCHA NORMAは「運命 CHACHACHACHA~N」でミュージカルのようなショーアップしたステージをと、それぞれのカラーを見せました。
前説の注意事項が終わると同時にコールがわりの手拍子が起こり、暗転した場内が赤いペンライトで染まる中、本編がスタートします。

25th ANNIVERSARYと銘打ったコンサートのファイナルらしく「そうだ!! We’re ALIVE 」から始まったコンサートは、VTRを使ったオープニングを挟んで、時代を追って6曲を披露していきます。秋ツアーの集大成ということで、ビジョンに映し出されるすべてのメンバーがいつも以上に輝いて見えました。
センターステージを効果的に使っていたこともあって、武道館の2階席から見るとメドレーのダンスが立体的で、ホール以上に印象的に見えました。
「ピョコピョコ ウルトラ」~「Help me!!」のつなぎでは譜久村、羽賀、野中の3人のダンスに続いて、かえでぃー(加賀楓ちゃん)がソロで踊る見せ場がきます。ジャケットを脱いでステージ中央に立ち、スポットライトを浴びて情熱的に踊る姿が印象的でした。これは、かえでぃー自身の振付けとのことです。そこに小田ちゃんが登場して「心じゃいっつも叫んでいるのに…」と歌い出すところは鳥肌ものでした。
次の「青春小僧が泣いている」とのつなぎはペアで、横山・北川の小柄なメンバー2人の勢いあるダンス、牧野・岡村の長身を活かしたしなやかなダンス、そして、石田・加賀のダンスバトルが見られました。
「BRAND NEW MORNING」へのつなぎは期別。9、10・11,12,13、15、そして16期のらいりー(櫻井梨央ちゃん)のダンスが披露されました。
そして、13期のデビュー曲「BRAND NEW MORNING」の歌い出し。かえでぃーとよこやん(横山玲奈ちゃん)が並んでステージ中央に進み、向かい合って歌います。一瞬、よこやんの泣きそうな表情が見えたかと思うと、二人が笑顔でグータッチして「誰よりも最強」の字幕がスクリーンに映し出されたのは、この日のクライマックスの一つでした。
「KOKORO & KARADA」へのつなぎは全員でのダンスから、中心に立った15期を残し、3人が一人ずつ歌う展開。15期推しとしてはこれも感動しました。

新曲「Happy birthday to Me!」に続いて、「これまで、2人きりでMCをすることがなかった」「これはレアです!」と言う13期2人でのMCでは「13期のバスツアー、秩父に行くと場所まで決まっていたのに、結局、行けてない」という話になり、あの手この手で誘うよこやんをかえでぃーがかわすというお約束の展開。
「次の準備があるから、あと締めといて…」とよこやんがはけて、一人になったかえでぃーが「こんなMCをしていますが、一応、私の卒業コンサートなので、この時間は目一杯パフォーマンスで使っていきたいと思っていますので、みなさん、最後までよろしくお願いします」と締めくくりました。

続くユニット曲で目がいったのは、まずは「Take off is now!」のほまたん(岡村ほまれちゃん)。あゆみん(石田亜佑美ちゃん)、かえでぃーと一緒にカッコいいダンスを見せてくれました。ベビーフェイスと可愛い声でアイドルらしさを感じさせながら、カッコいい表現ができるので、それが魅力です。
「大きい瞳」はれいなパートということもありますが、あかねちん(羽賀朱音ちゃん)が引っ張っている感じがしました。歌えるメンバーなので、他の曲でも歌唱面で支えている印象がありました。
ユニット曲の間に赤い衣装に着替え、全員での「Swing Swing Paradise」、らいりーによる新曲告知を経て、「ジェラシー ジェラシー」からの後半ブロックが始まりました。
ツアーとは少し曲を入れ替えて7曲連続で披露し、「ドッカーン カプリッチオ」「わがまま 気のまま 愛のジョーク」まで、武道館を一気に盛り上げていきます。
赤を基調に黒と白をあしらった後半の衣装ですが、山﨑愛生ちゃんの白いブラウスの衣装がとても可愛く、その笑顔とともに目がいきました。愛生ちゃんに歌割がくると独特の存在感があって、フックになる感じがします。かつての佐藤優樹ちゃんもそうですが、こういうメンバーの存在は重要だと思いました。
歌の面では、ちぇる(野中美希ちゃん)の役割がさらに大きくなっている感じがしました。安定して上手いうえ、どんなパートでもこなせるのが貴重な歌唱メンだと思います。
北川莉央ちゃんは、輪郭がはっきりして聞きやすい歌声が好きなところ、ダンスを含めてステージ上での動きに勢いがあって、気がつくと視線で追っていました(推しなので当然か…笑)、やっぱり美人だし、もっと見せ場が増えてくるといいなと思っています。

リーダーのふくちゃん(譜久村聖ちゃん)が「モーニング娘。は、今年の9月で結成25周年を迎えました。応援してくださるみなさん、支えてくださるみなさん、これからもよろしくお願いします」と挨拶し、かえでぃーの「進む道は違いますが、気持ちは一つです。みなさんと一緒に明るい未来を歩いていきたいと思います」との言葉を添えた曲振りから「歩いてる」で本編が終了しました。

アンコールでは、「強気でいこうぜ」「What is LOVE?」で会場を盛り上げた後、メンバーが一人ずつ、コンサートの感想、ファンへの感謝の気持ちとともに、かえでぃーに送る言葉を述べました。
13期が教育係だった15期。愛生ちゃんが「私も加賀さんみたいに魅力的な人になれたらいいなと思いました」と言い、ほまたんが「何もできないときから色々教えてくださって、ダンスとかもっと一杯教わりたかったですけど、門出をお祝いできるように、加賀さんに追いつくぐらいの意気込みで頑張ります」と涙をこらえながら語り、莉央ちゃんが「私は自分に自信が持てないんですけど、加賀さんにたくさんの励ましの言葉をいただいたおかげで少しずつ自信が持てるようになりました」と述べて、感謝を伝えました。
同期のよこやんは「同期が加賀だったから、ここまで楽しく活動できたと思います。加賀が同期で本当に良かったと思います。加賀は間違いなく自分の道を進んでいくと思うので、自分も負けないようにがんばりたいと思います」と涙ぐみました。
最後にふくちゃんが「25周年をこのメンバーで迎えられたことが幸せだなと思います」と述べた後、リーダーとして初めて合格発表をしたのが13期だったと振り返り、「かえでぃーがモーニング娘。に残してくれたものはとても大きいです。別々の道を歩むのは寂しいですが、これからもお互い頑張っていける、そんな存在になっていきたいと思います」と述べました。この時、かえでぃー本人は衣装チェンジのためにステージにいないのも、彼女らしい感じがしました。

やがて、メンバーが待つステージに、黒のパンツスーツ、インナーとパンツを飾るチュールはメンバーカラーのイタリアンレッドというスタイルで登場したかえでぃー。卒業曲に選んだのは、エモーショナルでカッコいいプラチナ期のナンバー「Give me愛」でした。今の自分でもう一度やり直したいと思っていた楽曲とのことで、これほど絵になる人はいないのではないかというぐらいのパフォーマンスでした。
メンバーが合流して「Ambitious! 野心的でいいじゃん」を披露し、そのままメンバーと一緒にステージを去るかえでぃー。卒業のスピーチや手紙の朗読はなく、去り際に「これまで私に関わってくださった全ての皆様、10年間応援してくださった皆様、本当にありがとうございました! モーニング娘。 加賀楓でした!」と感謝の言葉だけを述べて、バックステージに消える潔さ。そして、それがとても彼女に似合う気がしました。
なお、卒業への思いは、事前にオフィシャルブログに綴られています。

 

言葉ではなく、パフォーマンスで伝えることを選んだ卒コン。最後までイケメンのかえでぃーは愛され、信頼されて、メンバーにもファンにも大きなものを残した気がします。

セットリスト

OA
1.ダイスキだけど付き合えない/ハロプロ研修生ユニット'22
2.運命 CHACHACHACHA~N/OCHA NORMA

1.そうだ!! We’re ALIVE (updated)
2.恋愛レボリューション21 (updated)
オープニングVTR
3.ムキダシで向き合って
4.自由な国だから
5.恋愛Destiny~本を論じたい〜
6.メドレー
まじですかスカ!
~ピョコピョコ ウルトラ
~Help me!! (updated)
~青春小僧が泣いている
~BRAND NEW MORNING
~KOKORO & KARADA
7.Happy birthday to Me!
MC(加賀、横山)
8.忘れらんない/小田、横山
9.Take off is now!/石田、加賀、岡村
10.愛して 愛して 後一分/譜久村、生田、野中、山崎、櫻井
11.大きい瞳/牧野、羽賀、北川
12.Swing Swing Paradise
MC
13.ジェラシー ジェラシー
14.One・Two・Three (updated)
15.ナルシス カマってちゃん奏曲第5番
16.ビートの惑星
17.人間関係 No way way
18.ドッカーン カプリッチオ
19.わがまま 気のまま 愛のジョーク
MC
20.歩いてる

ENC
1.強気でいこうぜ
2.What is LOVE?
MC
3.Give me愛
4.Ambitious! 野心的でいいじゃん