無口なアーティスト | 川勝良一オフィシャルブログ「引力」Powered by Ameba

無口なアーティスト





試合中の




見逃しがちなプレーに惹かれる




海外では時おり見かける


レアなパス



トップスピードでゴールに戻ってる


ディフェンダーの後ろ


ギリギリを通すパス



体重が前方向にかかってるのが


わかってての憎~いパス





通されたディフェンダーは


さぞ悔しいだろうね




触れそうで触れない



気持ちは後ろ


体は前に



結果、無抵抗状態



痒~い背中に


届きそうで


届かない


無力な手



みたいな




こういうパスの出し方


出来る日本人


あまり見かけないね




似てるけどよく見かけるのは


ちょっと前で欲しいのに


ちょっと後ろに出してしまう


悲しいパターン




そう、単純なミスキック



残念です



でも、もっと残念なのは


出した人がさほど気にしてない事



「だって味方に通ってるし」



???




これから生まれるかも知れない


ビッグチャンスを


ひとつ手放した事も気付かずに




最近Jリーグの解説をしてても



すごく気になるシーン


ちょっと前に


ちょっと後ろに


少し強く


少し弱く



本当はこういうの


相当大事なんだけど




「いいじゃない、次やれば!」



「細かい事にいちいち拘らないで!」と




そういうよく聞く


掛け声?のような


意味不明な励まし?のような



今、流行りの


ポジティブシンキングか


ジンギスカンかわからないけど



いつもそれを耳にすると


「もう少し拘ったら、そこに!!」


と、言いたくなる



勿論、試合中はどんどん


気持ちを切り替えて


プレーする事


それは重要


当然知ってます





相手に読まれてるから


ちょっと強めに


この味方を視野に入れて欲しいから


ちょっと右めに




なんて事は最終的には


ゲームをより上質な物へと


進化させる重要な要素だと


思うんだけど…




特にパスで味方の体の向きを


意のままに変えてしまう


瞬間を目撃したりすると


コーチングの声が


時々


虚しく聞こえる時があるね




本当に危険な瞬間


本当に重要な瞬間


味方の声は大きい



しかしパスで味方の動きを


自由自在に操って


最後は素晴らしい


ゴールシーンを演出してしまう




そんな無口なアーティストが




Jリーグに


もっともっと


増殖してくれたら




と、考える




今日




この頃








収録で週の半分は泊まる事もあるホテルの部屋から








八王子の大学のキャンパスはまだ桜満開
いつも四季を感じる癒しの空間








ハッピーバースデー
私事ですが56歳に
元々老けてるこの顔にやっと年齢が追いついてきてるような

出来れば一気に追い越してくれればと…







川勝良一