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おかげさまで~私のお仕事体験記~

正社員、契約社員、派遣社員として働いて20年近くになる私、Ryohが今までに職場で出会ったおもしろい人たちとエピソードを記録していきます。

この話は事実に基づくフィクションです。

名称や人物名などは架空のものですが、エピソードは事実です(笑)

NT社はテレビショッピングの会社だったのだが、ここでの撮影でさくらをしたことがある。
某俳優夫妻が商品紹介をするため、その後ろに20人くらい、一般の人がいる設定で、
「やすーい。」
とか、
「綺麗!!」
などという表情をしたりして、わざとらしく反応するものである。
私は女優(笑)なので、結構うまくやった
そのせいか、私の表情はかなりアップで、しかも数ヶ月の間は日本中(オーバー)のテレビ放送で流れたのであるあせる
1時間の番組だが、取り直しや私たちの反応にいろいろ注文がついたりして、撮影には一日かかった。
撮影用の照明も相当暑くて、日焼けしそうで疲れた。
某俳優夫妻のだんな様の方はとても良い人で、私たちが撮影側の社員とは知らずに、私たちが疲れないようにいろいろと気を遣ってくれた。
奥様の方もおしゃれで素敵な人だった。
芸能人と一緒に仕事を一緒にしたのはこれが最初で(たぶん)最後だろう。
いい経験だった。
今からもう10数年も前の時効(と勝手に決める)の話である。
ちょっとだけ英語がわかる私にある知り合いから、
「インドから占いの結果が来るんだけど、それが英語だから、翻訳のバイトしてみない?私もこれやっているんだけど、間に合わなくて、手伝って欲しい。」
と、言われ、やってみたアルバイト。
気軽に引き受けたはいいが、その量がものすごかった。
A4サイズで1冊裏表10ページ以上を5冊。それもできない納期でガーン
そして、普通、翻訳の仕事だと、ある程度の定型分というものが必要となるのだが、それがなかった。
「この量でその納期は無理。せいぜい1冊か2冊が限度。」
と、と言ったのであるが、
全部訳さなくていいから、要約でいいし。適当でいいよ(オイオイ、占いって結構人の人生を左右するのにそれでいいのか?)。
と、言われ、とりあえず、要約のみを書いて渡してみた。
当時はパソコンが今ほど一般的には普及していなかったため、手書きのため、同じ表現が何度も使われていても今のようにコピペができず、手が痛くなるほど文字を書いた。家ではもちろん不眠で、お昼休みや電車の中でも作業した
最初に出したものはそれでよかったらしく、その後2回ほど依頼は続いた。
この仕事を終えた数ヵ月後、地方のOL向け雑誌にこの依頼主の占いが紹介されていた叫び
インドからメッセージが届きます。」
(あちゃー。あれで本当に良かったのか?)
と、かなり良心の呵責に襲われたのであった。
しかし、後から考えるとかなり格安での仕事だったのでしょうがないのかなぁ、などと開き直ったりしている自分がいた。
そういえば、前述の某通訳学校の某先生は、ある通訳の仕事を頼まれたらしい。そのとき、相手(英語圏ではない国で、さらにその国の田舎からの人)のなまりがあまりにひどいので、手持ち原稿のどこを読んでいるかもわからず、原稿のない分はなんとなくつじつまの合うように訳していたらしい。
(庇うわけではないが、この先生はかなりの通訳の実力をお持ちなのである。ご主人も英語圏の人である。ただ、本当にそのなまりになれていなかったのだろう。)
「あの時さっぱりわからなくて。もう二度とあそこから依頼は来ないでしょうね。」
と、軽~く言われていたのを思い出した。
大人になるって図太なることなのだ。
先日、初めてのアルバイトは高校生だと書いたが、よく思い出せば、最初のアルバイトは中学生のときだった。
それも何もせずにたった一日。
アルバイトとも言えない。働いてはいないのだから。
クラスの中にものすごくお金持ちの子がいた。
その子が、
「うちのパパの事務所の掃除を手伝ってくれたら、アルバイト代払うよ。」
と、言われたので、行った。
うちの母は、
「お友達からお金なんてもらったら駄目よ。手伝いだけしなさい。」
と、言っていたので、私もお金はもらうつもりはなかった
そのお金持ちの子と一緒に事務所に行った。
私はやる気満々で、
「さ、どこからしたらいい?」
と、聞いても特に返事は無く、掃除道具もなく、結局その子と遊ぶだけだった。
「掃除してないじゃない。いいの?」
と、聞くと、
「いいのいいの。掃除しなくてもいいの。」
と、言われ、結局、何もしなかった。
でも帰りはその子のお母様に家まで車で送ってもらった挙句に、当時は高級品だった某店のケーキを10個(うちの家族はそんなにいないのに)を頂き、さらにはアルバイト料を下ったのである叫び
私は
「何もしてないので、お金は受け取れません。」 
と、主張したが、
「いいのよ。受け取ってね。この子とこれからも仲良くしてやってね。」
と、お母様に言われた。
彼女は私がもらった袋の中身を見て、
「五千円(当時の中学生にしては大金です)ぽっちしか入ってないの?ママったらケチよね。」
と、言ったのである。
お金持ちって感覚が違う、と思ったのであった。
なんだかこのとき、オーバーかもしれないが、こんな身近でも貧富の差ってあるんだと初めて知ったのであった。
2006年秋のドラマ「ハケンの品格」で、篠原涼子さん扮するスーパー派遣大前春子さんが選挙のうぐいす嬢をして代議士を当選させた経歴があるとのシーンがあったが、実は私も選挙カーのうぐいす嬢をやったことがあるのである。
あれは別の人格を演じてやらなければできない。
私は地声は高めだが、トーンが低めで幅広の声をしているため、そのまま話すと暗い声になってしまう。
そのため、トーンを2つくらい上げて、テンションも上げて(元は低いのであるが)、変身チョキしてやるのである。
某通訳学校の某先生も、
「自分が目指す通訳さんになったつもりでやってみると結構うまくできるものです。」
と、指導されていたが、まさしくそれである。
エレベータガールの口調と高いテンションと高い声。
一日乗るとかなり疲れるのだが、結構、楽しかった。
自分がその経験があるため、いろんな選挙カーのうぐいす嬢(うぐいす奥さん?)をまた厳しくチェックしてみたりする。
(その語尾がいかん。)
とか、
(あ、そこはご声援ではなくて、ご支援だろうが。声援もらっても当選しないってば汗。基本だろうが、それは。)
とか、
(その言葉遣いは変。)
とか。
何か経験するとそれに関して批判的になるなんて、酸いも甘いも噛み分けた女はやっぱり可愛くないのだな、と自分でもよく思うのであったガーン
CR社への通勤電車でよく会う年配の女性。
いきなり向こうから挨拶してこられ、毎日挨拶をするような仲になったある日、
「ちょっと手伝って欲しい仕事がある。一人じゃ大変だからお友達がいたら連れてきて欲しい。」
と、言われ、当時無職の友人を連れて行ったところ、呉服屋さんのお客様への案内状の宛名書きだった。
数十人分のお客様への宛名書きをし、幾つかある種類のチラシを数十枚の封筒に入れる仕事
(どこが難しいんだろう?これ一人でもできるのに…)
私と友人は目を見合わせた。
そして、思ったとおり、すぐに終わってしまった
その女性は、
うわー、あなた達、仕事できるのねー。感心したわー。すごーい!!目
と、おっしゃった。
(いや、これって一人でできるし、一時間もかからない作業なんだが。)
と、思ったが口には出さず、アルバイト料を頂いた。
その後、私はCR社を辞めたため通勤圏が変わりその女性とは同じ電車に乗らなくなったため、もう会うことはないが、あの女性は本当にこの作業を大変で一人では難しい作業だと思っていたのだろうか?
ちょっと気になるのであった。