昨日、兄に代わって、兄の勤めていた会社…本社の方へ行ってきました。

倒れたのが一昨年の7月。

以来、会社の社長さんをはじめ、

「待ってるから」と言って、温かく見守り続けてくださってました。

一昨年の夏、まだ兄が入院中だったとき

初めて母と二人で本社に訪れたときも

「長期療養の期間は大丈夫です。

会社の規定はあくまでも規定です。

いつになってもいいから。

復帰を待ってますから」と言ってくださってました。


実質名前だけが残り、

以後、会社に何も実績という形で貢献できていない兄なのに、

社長さんはお忙しい中、何度も実家に足を運んでくださってました。


治る見込みがないと知った時も、

母のゴールは会社への復帰でした。

癌で完治しないと言われた時、

それならどうか社員のままで、その時を迎えさせてあげたいと思ってました。


子供達が実家に会いに来てくれて

1時間後には記憶のかけらも残ってません。

社長さんがいらっしゃってくださった時

いつまでも覚えていたそうです。


大学を卒業してから、約20年。

生活のほとんどを、それに過ごしてきていたワケだから、

記憶とかそんなトコで覚えてるっていうよりも

カラダに滲み込んだものってカンジ?


だから、それを形式だけとはいえ

私の口から「退社します」と言うのは

すごくエネルギー使いました…。

辞めたくてやめるんじゃない、

それがあるから芯になってた、

そこ目指してた、

自分の生きがい、

なんで辞めなあかんねん、って。


社長さんも、総務課長さんも勿論、

一旦線引きはしますが、いつでも戻ってきてくださいとおっしゃってくださって。


こんないい会社に勤めててんやね、って

帰り際、エレベーター乗る時ふと

社長さんがた、とてもいい人で、だから代理の私もお話しやすくて

すごく感謝やなあって思った分、

ぶわっと悲しくなってしまった。