上場企業のこの第1四半期の業績は比較的、好調な内容のものが目立ちました。
こうしたなかで電子部品メーカー大手の業績をみてみると総じて冴えない内容だったといえます。
しかし、そのなかで村田製作所は前第1四半期ほどの伸びはないものの二桁の営業増益となっています。
この第1四半期の好調な業績は改めて村田製作所の強さを印象付けるものであったといえるのではないでしょうか。
他の電子部品大手の業績をみてみると、京セラ(6971)は営業増益を確保したものの部品事業が減益で一桁の増益に止まったほか、HDD磁気ヘッドの低迷でTDK(6762)、アルプス電気(6770)が営業減益となりました。
また、ローム(6963)も民生機器向け半導体需要の低迷で営業減益となったほか、日東電工(6988)は液晶の価格下落の影響で大幅営業減益となっています。
このように電子部品メーカー大手の第1四半期業績が苦戦を強いられるなかで村田製作所の営業利益は前年同期比16%の増益となり幸先の良いスタートとなっています。
これは主力のセラミックコンデンサが大容量品を中心に携帯電話やPC向けだけでなく、薄型テレビなどデジタル機器向けでも使用量が拡大していることで、2割を超える大幅な増収となったためです。
村田製作所はこのセラミックコンデンサーで世界トップシェアを誇ることからその恩恵を受けています。
この第1四半期の電子部品全体の用途別売上高をみるとAV機器向けが前年同期比34%の高い伸びを示しています。
日本の電子部品メーカー大手には国際的にみても競争力が高く優れた企業が多くあります。
そのなかでも村田製作所は特に評価が高い企業といえます。
これは原材料からの一貫生産を行い、優れた技術力で付加価値の高い製品を投入し成長を続けてきたためです。
日本の半導体メーカー大手は汎用品であるDRAMを手掛けたことで苦戦してきました。
電子部品でもHDDや液晶などで徐々に汎用品化が進んでいることの影響を受けはじめていると考えられます。
この第1四半期の業績で他の電子部品大手各社が苦戦を強いられたのは、こうしたことが要因の一つだと考えられます。
しかし、村田製作所は電子機器の高性能化に伴う電子部品の使用量が増えていることに加え、他社が簡単に真似できない製品を投入することで好調を維持しているとみられます。
こうした村田製作所が営業利益で通期の業績見通しの伸びを上回る結果となった第1四半期の勢いを第2四半期以降も維持できるかが注目されます。