3月期決算企業の決算発表も終わり、それら最新の決算数字が反映された四季報が来週に発売されます。
決算資料には、既に学んだ「損益計算書」「貸借対照表」に続く第3の財務諸表である「キャッシュフロー計算書」が存在します。
四季報では、
営業CF 60( 70)
投資CF -160(-110)
財務CF 80( 60)
現金等 120( 140)
※CFはCash Flowの略
※カッコ内の数字は前期の数字
※単位:百万円
という形で要約されていますが、これはどういう意味なのか理解できるようになることが今回の目的です。
【キャッシュフローとは】
「キャッシュフロー=CASH FLOW」とは、文字通り「キャッシュの流れ」のことです。
企業活動によってどれだけのお金を得て、どれだけのお金が外部に流出し、手元にお金がどれだけ残っているかを示します。
例えば、30万で仕入れた商品を100万円で売った場合、会計上の利益は70万円となります。
しかし、仕入れ代金は払ったけどまだ売上金を受け取っていなければ現金の増減は-30万円となります。
このように、会計上の利益と実際の現金の増減額は違ってきますので、キャッシュフローを把握することでより正確に企業の資金状況を把握することができます。
【トータルでの増減】
営業CF 60( 70)
投資CF -160(-110)
財務CF 80( 60)
現金等 120( 140)
一番下の
現金等 120(140) を見てください。
これは、期末時点の現金等残高が120百万円あり、前期末の140に比べると20百万円減っているという意味です。
そのトータルで20百万円減った内訳が、その上の営業CF(+60)、投資CF(-160)、財務CF(+80)の3つに分類して示されています。
【3つのCFを覚えましょう】
3つに分類することで、どんな理由でお金が増減したのかをより正確に把握することができます。
<営業キャッシュフロー>
商品の販売やサービスの提供など、営業活動から稼ぎ出した現金。
当然プラスが望まれ、マイナスであれば問題ありということになります。
<投資キャッシュフロー>
店舗や工場などの固定資産の取得・売却、有価証券の取得・売却など、将来の利益を生み出すための投資活動による現金の増減です。
取得はマイナス、売却はプラスとなります。
<財務キャッシュフロー>
借入金や社債、新株発行にによる資金調達による現金の増減です。
借入金などでお金を得るとプラス、逆に借入金の返済を行った場合はマイナスとなります。
【分析してみましょう】
キャッシュフローを分析する際は、3つのCFそれぞれの増減だけではなく相互のバランスも見ることが重要となってきます。
<良い例>
営業CF 500
投資CF-300
財務CF-100
これは、営業活動で稼いだお金の範囲内で設備投資を行っており、借入金の返済なども同時に行っている健全なパターンです。
<悪い例>
営業CF -100
投資CF -100
財務CF 200
これは、業績が悪く営業CFがマイナスであり、借入金や社債の発行などの資金調達に頼っている悪いパターンです。
このように、3つのCFそれぞれの意味を理解したうえで、3つ全体でのバランスを見ることがキャッシュフロー分析の基本です。
今回初めてキャッシュフローを見た方、自分の保有株や気になる会社のやりくり状況を、最新の四季報などを使って是非把握してみてください。