8267 イオン
■スーパー事業が回復の兆し
イオンの連結決算は、よくご存知の総合スーパーであるジャスコやコンビニエンスストアーのミニストップをはじめとした総合小売事業、カジュアルファッションなどの専門店事業、商業施設の開発や賃貸運営のデベロッパ事業、そしてクレジットカードのイオンクレジットサービスをはじめとした金融と外食のサービス事業から構成されています。
こうしたイオンの前2007年2月期の連結決算は営業利益、経常利益ともに7期連続で過去最高益を更新しました。
増益を続けるイオンですが今回は、これまでと異なる内容での最高益更新となりました。
今回の決算で注目できる点はなんといっても主力であるスーパー事業に回復の兆しがみえたことだといえます。
スーパー事業のイオン単体の前期の既存店売上高は前期比0.2%増と期初計画の1.0%増に及ばなかったものの、なんと11期振りに前年を上回りました。
イオンは7期連続で最高益を更新していたとはいえ、その内容は主力のスーパー事業のイオン単体が苦戦するなかで、それをイオンクレジットサービスの成長が支えるといったものでした。
それぞれの単体の業績の推移をみると、2003年2月期に322億円だったイオンの営業利益は2005年2月には174億円まで落ち込む一方で、イオンクレジットサービスは227億円から285億円へと拡大しイオン単体を上回る水準までになりました。
これが前期にはイオン単体が335億円まで回復するなかイオンクレジットサービスが304億円となり、イオン単体が連結業績に最も貢献するかたちとなっています。
2007年2月期連結決算
売上高 4兆8,247億円(前期比8.9%増)
営業利益 1,897億円(前期比14.2%増)
当期純利益 576億円(前期比99.3%増)
■既存店の今後の動向に注目
今2008年2月期のイオン単体の既存店売上高は1.0%増の計画となっています。
前期が11期ぶりにプラスに転じたとはいえ、月次ベースの推移をみると最近でも昨年の11月、12月はマイナスで、まだまだプラスとマイナスが交錯する状況です。
したがって、既存店の状況が計画通りにいくのかどうかには不透明感が強く、既存店売上高の今後の動向が大きな注目点であると考えられます。
業績が7期連続で過去最高を更新しているにも関わらず株価は過去の高値の半値以下の水準に止まっています。
これは主力のスーパー事業が低迷してきた点がネガティブに受け止められているためだと考えられます。
連結業績の最高益更新に貢献してきたイオンクレジットサービスが貸金業の上限金利引き下げ等により、これまでのような成長が困難になるとみられるなか、よりスーパー事業の重要性が高まっているとみられます。
仮に既存店売上高でインパクトのある数字が出てくるようであれば、株価も素直に反応すると考えられます。
2008年2月期連結決算予想(予想は会社側の計画)
売上高 5兆2,500億円(前期比8.8%増)
営業利益 2,000~2,100億円(前期比5.4~10.7%増)
当期純利益 700~760億円(前期比21.4~31.8%増)