7867 タカラトミー
“外資系投資ファンドの出資受け入れ”
■会社の概要
玩具業界の老舗、プラレール、トミカ、ポケモンなどを持つトミーと、
リカちゃん、チョロQなどを持つタカラが、トミーを存続会社として
2006年3月1日に合併し、誕生しています。
それぞれが確立されたブランドを持っていたものの、ヒット商品の
端境期で業績が伸び悩み、業務提携など次の事業展開を模索
していた中で、商品開発力などの相互補完、生産、物流など各
部門の効率化によって経営基盤を強化することを主目的とした
合併だったようです。
2006年9月末時点での筆頭株主は、モバイル向けデジタルコン
テンツ配信事業に強みを持つ、インデックスHD(4835)です。
事業は以下の通りです。
(2006年9月中間期。カッコ内は総売上高に占める比率)
・玩具事業 (52%)
幼児玩具、男・女児玩具などの企画・製造・販売 など
・玩具周辺事業 (39%)
カプセル玩具、家庭用ゲームソフトなどの企画・
製造・販売 など
・アミューズメント事業 ( 8%)
アミューズメント施設関連事業 など
・その他の事業 ( 1%)
デザイン事業、自動車用品の製造・販売、コンテンツ事業など
■業績
2007年3月期第3四半期の業績(連結)は、以下となっています。
売上高 1,275億 300万円
営業利益 46億4,800万円
経常利益 50億2,600万円
四半期純利益 36億9,200万円
※前第3四半期単純合算連結業績
売上高 1,447億8,200万円
営業利益 24億8,700万円
経常利益 21億1,200万円
四半期純利益 33億6,100万円
旧トミー、旧タカラの前第3四半期単純合算連結業績との比較
では、グループ企業の再編もあって連結売上高は減収となって
いますが、合併によって経営基盤が強化されたこともあり、利益
面では前期実績を上回っています。
玩具事業ではトミカ、プラレールなどの新商品が堅調だったほか、
玩具周辺事業で「ポケモン」関連グッズが堅調に推移したようです。
■今後の戦略と見通し
会社側は2007年3月期の業績見通し(連結)を、以下としています。
売上高 1,700億円
経常利益 42億円
当期純利益 17億円
3月6日、外資系投資ファンドからの出資を受け入れることが発表
されました。
投資ファンドは議決権ベースで第2位株主となります。
また、投資ファンドの日本代表ほか1名を経営陣に迎え入れるよう
です。
タカラとトミーの合併で国内での収益基盤が強化され、徐々に収益
にもその合併効果が表れて来ているようです。
ただ、少子化が進む中、国内の玩具事業だけでは収益の拡大が
望めず、その打開策として北米事業での収益拡大を目指し、投資
ファンドの出資を受け入れたのではないかと思われます。
投資ファンドの経営ノウハウや北米での事業戦略に期待したいと
いう経営陣の思惑ではないでしょうか。
筆頭株主のインデックスHD(4835)グループのデジタルコンテンツ
事業との相乗効果に加え、北米での玩具事業を磐石なものにすれ
ば少子化の波も乗り切れるという思惑もあるのでしょう。
今後はこの投資ファンドの果たす役割、その効果がはっきりしてくる
ものと思います。その効果が会社側の思惑通り表れてくると一段と
会社としても飛躍も見込めるのでしょう。
「三角合併」解禁が喧しく言われるなかで、敵対的な買収や「グリー
ンメイラー」と言われる短期間で高値での売り抜けを狙うだけの投資
ファンドが目立っていますが、別な意味でこのような長い目で会社の
拡大を図るような投資ファンドの役割もあり、今後も(これまでも影響
力はありましたが)こうした「まともな」投資ファンドの影響力がますま
す、増してくるかもしれません。
このタカラトミーの例ばかりでなく、収益拡大を図る、経営基盤を強化
するための投資ファンドの役割も注視してみるといいのではないでし
ょうか。