三輪山の頂上で鼻水をかんですっきりした時です。
ジッー
突如、鋭い視線を感じました![]()
振り向くと
えっ?
なに??
巨大岩の前に何かいます![]()
一瞬にして、全身が凍りつきました![]()
死んでる者?
ドキドキしながら、白い人を見ます。
その白い人がようやく動きました。
あ~、生きてる人間だ![]()
ホッとしました。
よく見ると、その人は全身白装束です。
背負っているリュックサックも真っ白です。
きっと修行僧なのでしょう。
年齢は30代前半でしょうか。
その男性は、微笑みながら私を見ています。
私がティッシュを持って、神様の岩の横で立っているのが不思議そうです。
私は鼻をかむジェスチャーをしてみました。
すると彼は、ますます微笑み、ようやく私から視線をはずしました。
彼は磐座である巨岩の前に立つと、数回お辞儀をして、じっとしています。
私はその様子を横で立って見守ることにしました。
なにか特別な儀式をするのかと思っていたのですが、彼はただじっと巨岩を見つめているだけでした。
対話をしているのでしょうか?
ただじっと巨岩を見つめている彼の顔は、とても穏やかでした。
その時、私は彼の足が裸足なのに気がつきました。
この山道を裸足で登ってきた!!
衝撃でした。
彼が磐座である巨岩から離れようとしています。
私は無意識に彼に話しかけてしまいました。
「あの~」
私が声をかけると、彼は少し驚いた顔をしました。
「裸足でここまで登られて来られたんですか?」
私の質問に彼は微笑みを返します。
「足、痛くないですか?」
そう尋ねると
「修行だと思って登っているわけではないから、痛みは感じませんよ」と答えてくれました。

痛くないですよ。
彼の足の裏は、とても分厚くて、がっしりしていました。
きっと何度もこの山を登っているのでしょう。
私はその姿に圧倒され、この山の凄さを改めて感じました。
下山を始めます。
行きと違い、帰りはスイスイ足が動きます
途中、たくさんの人々とすれ違いました。
みんな「こんにちは」と声をかけ合います。
そして、驚くことに
裸足で登っている人の数が多いことにも気がつきました。
20代、30代‥‥。
普通の格好の人達が、裸足で登ってきます。
この山は、中途半端な気持ちでは決して登ってはいけない山です。
そう思いました。
みんな、それぞれが何かの意思を持って登っているように感じました。
そして、古代からの風習が今もなお、守られ、継承され、今日に至っていることに
この山の凄さを痛感しました。
神聖な場所は、こうして人々の念が集まり、強まることによって、一層神聖なものへと姿を変えているのでしょう。
そして私もいつか裸足で登ってみたい‥と思ったのでした。
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