「毛沢東思想の商業化」がファーウェイの行動原理だ | 中谷良子の落書き帳

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核武装・スパイ防止法の実現を

マルクス、レーニン、スターリンと同様に暴力に明け暮れた毛沢東による共産主義思想の犠牲者は約1億人いるというのに、ファーウェイ創業者の任正非CEOは、毛沢東を神のように崇拝し、習近平とは明友など調べれば調べるほど恐ろしい。

しかもファーウェイは、毛沢東思想を商業化する野望を抱いているなど恐ろし過ぎますし、このような情報には蓋をし、日本国民の目に触れさせず、基幹通信設備に起用したり、AI機能、トリプルカメラをCMでもって国民の好奇心を引き寄せ、馬の鼻先に人参をぶら下げるかのごとく私欲に走り続けるドコモ、ソフトバンクも意図的で同罪です。

毛沢東は共産党の世界大会で「たかが核戦争ではないか。核戦争がなんだと言うのだ。世界には27億人いるから、半分死んでも半分は生き残る。中国人は6億人だから、半分死んでも3億は残る」と平然と言い放った残虐さと暴力性で虫けら同然に大量の自国民を殺戮してきた戦争大量虐殺犯。

道理で習近平と気が合うはず。人民解放軍に対し、ファーウェイ以外のスマホを禁止にするはずです。益々、米中のハイテク覇権の行方が見逃せませんが、新たなAIによる研究開発と共に目新しい商品ばかりが先行し、世界各国で宣伝されていますが、その裏に潜むリスクや対策を私達ひとりひとりが情報を自身で取得しなければ、どこで何が行われているかわからないという未知の部分があることは大問題です。




★「毛沢東思想の商業化」がファーウェイの行動原理だ★

昨今、「米中新冷戦時代」の到来とも言われる。実際には、もう少し両大国の角逐の経過を見てみないと分からないが、一つ言えるのは、トランプ政権が中国の歴史をよく学んでいるということだ。

~「人質」に取られたファーウェイの「王女」~
中国の戦国時代(紀元前5世紀~紀元前221年)は、「人質外交」の全盛だった。どんなに冷徹無比な王であっても、我が子は目に入れても痛くないものだ。そのため、敵国の王子を人質に取ることで、敵国からの攻撃を避けようとしたのだ。戦国時代を終焉させて初めて全土を統一した秦の始皇帝(紀元前259年~紀元前210年)も、父・子楚が人質に取られていた趙の国で生まれている。

今年(2018年)12月6日、中国最大の通信機器メーカー、華為(ファーウェイ)技術の「王女」こと、孟晩舟副会長(46歳)が「人質」に取られたというニュースが、世界中を駆け巡った。トランジットで立ち寄ったカナダの空港で、「アメリカの要請によって」逮捕されたというのだ。

華為は、人民解放軍の技師だった任正非(74歳)が、1987年に深圳で創業し、軍や国有企業の通信システムなどを担って急成長した。任正非はこれまで3回、結婚しているが、今回逮捕された孟晩舟は、最初の妻・孟軍と間の長女である。

華為の社名の由来は「中華有為」で、中国が意義のあることを為すという意味だ。この社名からも分かるように、民営企業ではあるが、決して上場せず、国策企業的要素を持った組織である。中国中央テレビ(CCTV)が今年春から宣伝番組を放映している「中国ブランド18社」にも選ばれている。

任正非は、習近平主席の「朋友」としても知られる。それはひとえに、2人の「宗教」が同じだからだ。すなわち両者とも、建国の父・毛沢東元主席の崇拝者なのである。毛沢東思想を政治的に実践しているのが習近平主席で、「毛沢東思想を商業化する」としてビジネス界に乗り込んだのが任正非だった。

画像・ウォール・ストリート・ジャーナル様より。

今回、カナダで逮捕された孟晩舟副会長について、今年初めに深圳に行った時、現地のIT企業幹部に聞いたら、「人当たりこそソフトだが、任正非の生き写しのような後継者」と評していた。


1972年生まれで、「大学は理系に進むように」との父親の命を受けて、湖北省の省都・武漢にある華中理工大学(現在の華中科学技術大学)を卒業後、1993年に華為に入社した。入社後数年は、機械工やタイピストなどの下積みを行い、1998年に財務部門に移った。その後、財務のIT化戦略の推進役となり、2003年には全世界統一の財務システムを構築。「父・任正非の後継者」として頭角を現していった。

孟晩舟は、2011年に常務董事(CFO)となり、今年3月23日に、副董事長(副会長)に就任した。2017年には、『フォーブス』誌の「中国女傑経営者ランキング」で8位に選ばれている。

前出の深圳のIT企業幹部は、次のようにも述べていた。

「華為は、任正非の意向で、絶対に株式を上場せず、任が経営の第一線を退いた後も、経営者は5年の輪番制としている。これは、長女の孟晩舟に滞りなく経営権を移行させるための措置と思える。彼女の他にも、任正非の弟の任樹録、妹の鄭黎、息子の任平も華為の幹部を務めており、華為は現在でも、任正非とその一族の会社だ」

~マスコミ嫌いの任正非と孟晩舟~
任正非と孟晩舟は、大のマスコミ嫌いとして知られるが、孟は過去に一度だけ、中国メディアのインタビューに応じ、自分のことを次のように語っている。

「任正非は、仕事上ではCEOであり、自宅では父親です。経営幹部会で、父や他の幹部たちと、挑戦的なビジネスに取り組むことを決める時は快感です。しかし自宅では、父とはあまり仕事の話はしません。彼は慈父であり、母が厳母でした。

父は華為を創業して以来、厳しい企業経営を強いられたことで、厳父に変わっていったのでしょう。その分、母が慈母になりました。いまでもある時には、母親にまず話して、母から父に説得してもらうようにしています。

最近は、父と会う時間も減りました。父は、毎月の最後の一週は、会社の定例会議のため、深圳にいますが、残りは出張ばかりだからです。

私の夫は、まったく業界外の人で、10歳の息子と4歳の娘がいます。

『二〇二五年、日中経済格差』(近藤大介著・PHP新書)華為が上場しないのは、個人的見解ですが、上場した方が華為が開放的になり、経営が透明になることは確かです。しかし上場には壁があります。中国の上場規定によれば、上場前の最大株主数は200ですが、華為ではすでに6万人以上の社員が株式を保有しているのです。そのため、株式上場の話は、経営会議の議題には上ってきていません」

ともあれ、今春のZTE(中興通訊)に続き、華為も米中対立の渦の中に巻き込まれた格好だ。11月30日には、アルゼンチンG20でトランプ大統領と習近平主席の米中首脳会談が開かれたばかりだが、「米中手打ち」とはいかないかもしれない。

(ファーウェイに関しては、新著『二〇二五年、日中企業格差――日本は中国の下請けになるか?』(PHP新書)で詳述しています)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54896