飼い主とペットの高齢化 | 中谷良子の落書き帳

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核武装・スパイ防止法の実現を

最近、動物保護活動と保守系の活動をされている方のブログを読んで、そういえばめっきりその手の記事を書いていないなぁ・・・

そういえば、動物の保護活動している女の子から聞いたお話ですが、年末に犬や猫を保健所に持ち込む方々が多くおられ、大変だということを聞きました。年末の大掃除といえば恒例の歳末行事で、古いものを捨て去り、真新しいもので新年を祝う日本の習慣ですが、ペットも例外ではないんです。

年老いた犬・猫を捨てて、新年に新しい子犬や子猫を求める人がいます。年末に動物保護施設や、保健所に連れ込む飼い主は毎年、絶え間なくいるそうです。しかし、飼っていた老齢ペットを見捨てるのは「大そうじ」の意味だけではありません。

年老いたペットの世話ができなくなるケースが多いんです。ペットの高齢化とは、ペットの寿命が延びたため、老化に伴う様々な問題を生ずること。

人間と同じくペットも、方向感覚を失ったり、心臓病、視力・聴力の低下、関節炎、脊椎廊下による後足の機能不全、さらには、アルツハイマーに似た症状も発症します。高齢ペットケアは体力的にも負担が大きく、とくに大型犬の場合は深刻で、夜中に吠え続ける老犬は近所のトラブルになりかねません。うちの猫もこの症状です。

進退きわまった飼い主は、年老いたペットを保健所に持ち込むか、どこかに捨てるか、でなければ、安くない料金を払ってケア施設に託すか、決断を迫られます。安楽死はほとんど考慮されません。

獣医師は、問題のペットについて、命の危険があるとか、終末期を迎えているとは判断しないからです。たとえ、認識していても、飼い主に安楽死という選択肢を提案する獣医は少ないでしょう。なぜ動物たちが動物保護施設に預けられることが多いのかを考察した結果、お年寄りが飼っていた老齢ペットを引き取っているケースが増えていることがわかりました。

飼い主の死亡や病気、入院とか老人ホームへの入居が主な原因です。子供たちや親戚の人は、残された高齢ペットの世話を引き受けようとしません。

ただし、これは必ずしも高齢ペットに限らないそうです。

仕事を退職した60代、70代世代は、まだまだ意欲的だし、子供たちが成長して自由時間と金銭的余裕があるため、買い物や、観光、温泉めぐり以上の何かを求めています。お目当ては、散歩に同伴できるペットです。早速ペットショップに駆け込んでも、目にするのは幼犬ばかりで、シニアの伴侶にふさわしい成犬は扱っていないのが現実です。

5、6年経つと飼い主はまだまだ元気でも、主人の方が衰えが目立ち、健康悪化のため、しばらく入院を余儀なくされる事態になるかもしれません。理由は何であれ、行き着く先は同じで、面倒を見てもらえなくなった動物が取り残されるんです。

以下の本は、東日本大震災で多くのペットたちが自宅に取り残されることになりました。この本の主人公であるオーストラリアン・シェパードのアンジーも飼い主と生き別れになったしまった、そのうちの1頭です。飼い主と再び再会することができるのか?というような物語です。

おかえり! アンジー東日本大震災を生きぬいた犬の物語 (集英社みらい文庫)/高橋 うらら

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