God bless Amerika | 中谷良子の落書き帳

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リル・ウェイン、アメリカ国旗を踏みつけた映像で物議



リル・ウェインの新曲「ゴッド・ブレス・アメリカ」のミュージックビデオの撮影風景がインターネット上にアップされ、その映像が物議を醸している。

1分間の同映像では、ニューオーリンズ、ホーリーグローブの地元住民たちに囲まれたリル・ウェインが、アメリカ国旗を背にラップしており、やがて国旗が下に落ちると、後方に下がったウェインが国旗を踏みつけている姿が見られる。

リル・ウェインは“わざと国旗を踏んだんじゃない!あれは俺の後ろで国旗が落ちて、その後ただパフォーマンスしただけの1シーンなんだ”と、ツイッター上で釈明した。

また、その後間もなく、フェイスブックでも自身の行為やビデオについてさらに説明。「アメリカ合衆国の国旗を冒涜するような意図は全くなく、アルバムから“ゴッド・ブレス・アメリカ”というタイトルの曲のビデオを撮っていたんだ。ネットに上がっている映像は、国旗の背後に隠されたアメリカのフッドを見せるカメラのトリック映像さ。編集後のビデオ最終版では、背後に隠れていたものが国旗が落ちて明らかになるけど、地面の上に国旗が落ちているところは見えないんだ」としている。

「俺を含めフッドで育った多くの人たちは、あの環境が彼らの知っている唯一のアメリカなんだ。俺は幸運なことに、神様が与えてくれた才能のお陰でフッドから脱出し、この国の他の美しい場所を見ることができるけど、そういった環境で生まれた殆どの人たちはそういうチャンスがないんだ。それが彼らの知っている彼らのアメリカで、ニューオーリンズのホーリーグローブ出身の俺、ドウェイン・M・カーターが知っていたアメリカだったんだ。この曲ではそういうことを歌っているのさ」

クール&ドレーのプロデュースによる同曲は、最高2位を記録した今年3月リリースのアルバム『アイ・アム・ノット・ア・ヒューマン・ビーイングII』に収められている。

【Lil Wayne】God bless Amerika


【和訳】
俺の心は地雷原で覆われている
灰が舞い散りワインがこぼれる
世界は動きを止め落ちてころがる
審判の日かそれとも非常事態訓練か
俺はハートをさらけ出し酒を飲む

酔っ払いはウソをつかず学習もしないという
俺の国は気まぐれ
“殺してしまえ 死なせてしまえ”という最高の土地
神よアメリカを祝福したまえ、この神無きアメリカを

今や明日は約束されていないらしい
この世の終わりはほんの1時間後
ちきしょう軍人は行方不明
国旗の星は輝いていない
俺は今日地獄で蝶々を見た
俺は今日死んで刑務所に行く

なぜなら俺は剣に生き剣に死ぬからだ
警察が俺を探してるらしい
俺のポケットの中の星を撃て
俺のロケットに乗れ
俺はソケットから外されてる
だけどまだ刺激的だぜ

俺に何が必要なのか誰もが俺に教えたがる
お前は俺の人生で役を演じることができるが主役は無理
じっくり考えてみるなら俺は強欲の罪で有罪だ
ママは欲しいものを手に入れなさいと言い俺は警戒心を手に入れた

息を止めるな(Yeah)

命を取り戻し現実に戻る
スイートな彼女を食べ続けたら虫歯になった
おばあちゃん、俺たちの行動は人間性ではなく虚栄心のためだ
だけど俺の関心はバナナの木の下

神様俺は頑張ったんだ
敬意を払おうとしたのに過剰に責任を負わされた(最悪だ)
俺は端的に一生懸命努力する愚か者だ
以前は“警察なんかクソくらえ”と言っていた
今は“刑務所なんかクソくらえ”だ
同じことでも空気が違う

俺は調子に乗らない、ヒュー・ヘフナーじゃないからな
一歩先に出ようとして結局数フィート遅れてしまった
頭に拳銃を突きつければ・・・バン!平安が訪れる
そして俺は雲の上、至福の気分
時間なんか気にせず時が流れるままに
冷たい世界だ指揮系統の中で俺はミッシング・リンク

神よアメリカを祝福したまえ、この神無きアメリカを
今や明日は約束されていないらしい



この人おかしいよ・・・

アルバム発売前にフューチャーの“karate Chop(Remix)”でのウィージーの客演ヴァースの一節“Beat that p××× up like Emmett Till(激しく〇〇、エメット・ティルがやられたみたいに)”と表現したのが話題になったんですが、このエメット・ティルは、大昔にミシシッピ滞在期間中に、白人女性に声を掛けた3日後に、その夫と兄弟の2人に顔がじゃがいもの化け物みたいになるまで殴られ、耳に弾丸を撃ち込まれて殺され、ワイヤーを巻かれて、川に棄てられた当時14歳の少年のことなんです。

この一件が、アフリカ系の公民権運動に大きな拍車をかけたアメリカでの歴史に残る一大事件だったんですが、かのStevie Wonderも荒っぽいセックスの比喩にエメットの暴力をイメージしたウィージーを非難しています。

刑務所に収監されてからも毎度毎度、話題が尽きません。

“Swimming Pools”という曲もタイトルと全然違う曲やん(笑)
強調したいのは当局(警察の類)には一切協力せず、それどころか銃口を向け、とにかくチクリは全員始末すると歌っていて、出だしから、Cop killer宣言。

“Never talk to the cops,I don't speak pig latin(警察には絶対口を割らない、警察の豚ども相手に供述を変えたりしない)”と、警察を意味するpigと、綴りを入れ替えたりしてできる造語pig latinとうまく使ったパンチラインを披露してますが、確かに自身で“I Am Not a Human Being”と言っているだけあるわ。とにかく奇天烈。

しかしGod bless AmerikaのPV撮影風景の動画、コメント欄の白人の怒りがものすごい。
これぞヘイトスピーチ。