中国大使に「禁書」贈呈 国会議員追い出される | 中谷良子の落書き帳

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【新唐人日本2011年10月2日付ニュース】
スロバキアのある国会議員が近日、駐スロバキア中国大使館主催のレセプションで、中国大使に人権派弁護士・高智晟氏の本を贈­呈。

結果、議員は会場から追い出されました。
この事は、地元メディアにも大きく取り上げられ、スロバキア内務大臣はメディアに対し、スロバキアは自由な国で言論の自由があ­ると強調しました。

9月27日、駐スロバキア中国大使館が共産党政権樹立62周年レセプションを開催。
国会議員のドスタル(Ondrej Dostal)氏も招待を受け、出席。

中国大使・顧子平氏とは面識のあるドスタル議員は、用意したプレゼントを大使に渡します。
和やかだった雰囲気が一変します。

議員が渡した本、実は中国当局に拘束されている人権派弁護士・高智晟氏の著書―"神とともに戦う"だったのです。

中国の10大傑出した弁護士に選ばれた高弁護士でしたが、­後に法輪功学習者を弁護したことで当局のうらみを買い、2010年より行方不明になっています。

本を目にした顧大使の顔色が変わり、ドスタル議員はその場から追い出されてしまいました。

スロバキアの内務大臣ダニエル・リプシッチ氏
「重要な事を申し上げますが、スロバキアは自由の国で、我々の中国友人や外交官が、我々が、自由に述べた意見に賛同しなくても、一人ひとり 、国会議員だけでなく、この国では言論の自由があります」

このことは29日、スロバキア大手メディアによって明らかになり、ウェブサイトには9分に上る現場の動画がアップされました。

★高智晟 中国が最も恐れる男――劉暁波氏よりもタブーの人物★



中国の民主活動家、劉暁波氏がノーベル平和賞を獲得。同じような境遇にある人権派弁護士、高智晟氏も再び注目を集­めています。

2010年9月9日、フランスの報道雑誌「ヌーベル・オブザーバーチュア」は、高氏を詳しく紹介しました。

雑誌は、立ち退き、公害、医療事故や宗教迫害に遭っている中国人のために立ち上がった高智晟氏を紹介。実は、中国当局も2001年、高氏を「中国の最も優れた弁護士トップ­テン」に選んでいます。

輝かしい功績を持つ高氏が、なぜわずか数年の間に弾圧の対象となったのでしょうか。
それは、中国共産党にとって超えてはならない一線を越えたからです。

2004年、12月26日、高氏は法輪功学習者の黄偉氏の弁護人となりました。

そして、法輪功学習者の案件はどの裁判所も受けたがらないことを発見。
共産党政府がこの種の案件の審理を禁じたためです。

これに義憤を感じた高氏は、勝つ見込みのない裁判­に身を投じる決意をしました。
2004年12月31日、高氏は初めて全国人民代表大会に公開状を出して、法輪功迫害の停止を訴えました。

2005年11月22日、2度目の公開状を送った後、妻とともに­公に共産党を脱退しました。
2005年12月12日、胡錦濤主席と温首相にあてた、3度目の公開状を発表しました。

高氏が共産党のレッドラインを超えてから、高氏への執拗な迫害が始まります。

「ヌーベル・オブザーバーチュア」は、2006年からずっと、高氏は絶えず殺人予告を受け、長­期間拘束されたほか、拷問も受けたと指摘。2009年1月、高氏の妻と子供はやむなくアメリカに逃れました。

1年余り行方不明だった高智晟氏は今年の4月、再び姿を現しました。彼を目にした友人によると、高氏は心身ともに崩壊していました。

「中国の良心」と称され、腐敗官僚を恐­れさせた高氏は、自分の信念を捨ててアメリカの家族と再会する道を選んだといいます。

しかし4月21日、高氏は再び当局に拉致され、一切の消息が途絶えました。
信念を捨てる決意は、高氏の本音なのでしょうか。

「九評共産党」には、中国共産党の本質が記されています。
例えば、人を殺すにしても、まずは魂をうちのめしてから肉体を殺す。

共産党は一切の権力を独占しているので、いっ­たん敵とみなされた人は、仕事から名声まですべてを失います。

しかも、心の支えとなる家族すら巻き込んで、相手をとことん破壊します。
北京の人権派弁護士の滕彪氏は高氏について、「初めて法輪功学習者を弁護した弁護士。

実に大きな犠牲を払ったが、彼の勇気は、ひとつの突破口になった。
彼の後に続く、人権­派弁護士が増えていったからだ」と評価しました。