土地の記憶
中学生の頃。
お盆の中日、親戚の家からの帰り道。
渋滞中で退屈だった。
ヒマなので窓の外を見ていた。
フェンス越しに作業服姿の男の人が立っていた。
生きている人間ではない。
正気が全く感じられない。
姿勢がオカシイ。
両手はダラ〜んと肩から落ち、足は不自然に折れ曲がっていた。
例えるなら
暴行を受け、無理やり起こされた様な…
不思議に思い、見ていると
足元から樹になった!
カラッポ…妙に虚しさだけが胸に広がる。
何も伝わって来ない。
理解出来ない感情は気持ち悪い。
軽くパニックになって車中の家族に話したが…
理解される事は無く…
家路についた。
数週間後、またフェンスの前を通ったが樹は無く土が掘り返された跡も無い…
すると
『ココに居るよ…』
あの男の人はココに埋まっているのだろうか。
それから6〜7年程経った頃。
真夜中。
軽くパニックになって車中の家族に話したが…
理解される事は無く…
家路についた。
数週間後、またフェンスの前を通ったが樹は無く土が掘り返された跡も無い…
すると
『ココに居るよ…』
あの男の人はココに埋まっているのだろうか。
それから6〜7年程経った頃。
真夜中。
帰りが遅くなり近道をしようと車で畑道を急いでいた。
交差点に差し掛かり信号待ちをしていると
あの作業服の男の人が助手席側後方に居た!
真っ黒い影だが
あの男だと分かった。
頭がこちらに向く、ゆっくりと近づいて来る。
後部座席のドアに手が伸びる。
『早く!早く!信号変われ!』
交差点に差し掛かり信号待ちをしていると
あの作業服の男の人が助手席側後方に居た!
真っ黒い影だが
あの男だと分かった。
頭がこちらに向く、ゆっくりと近づいて来る。
後部座席のドアに手が伸びる。
『早く!早く!信号変われ!』
捕まる!と思った。
叫んでいると信号が青に変わる。
思い切りアクセルを踏み込んだ。
ギリギリのタイミングで逃げた。
