今さらながらに、グランドセフトオートⅣコンプリートエディションを一通りプレイした。
エンディングをとりあえず見ることが目標だったため、ほとんどやり込みはしていないが十分に面白かった。
今世紀最高のゲームだとか過大な評価のコメントも見かけたが、そこまででは無いにしても、今までに出ているPS3のゲームの中でも何本かの指に入るのに十分値する傑作であったのは間違いないであろう。
と言うよりも、今までゲームで表現されていないことを行っている時点で価値があると言える。
それは、街全体を描写し、それを舞台にしてプレイさせることである。
これは、オープンワールドの元祖であるシャンムーがやろうとしたことで、正確に言えば新しく無いのかもしれないが、今までの作品はグラフィックが汚い、表現された街が狭く、行ける場所がほとんど無かったりして、実際に街を歩いている感覚はあまり持てなかったように思う。
グランドセフトオートでも過去作は同様で、この感覚を味わえるようになったのは今作からのように感じる。
実感を持つことは細かく言えば、TVの画面を通じてみた操作対象を動かしているだけで、実際に自分が歩いているわけじゃないし、銃を撃っているわけでもないので違うのかもしれない。
しかし、実感を持てるぐらいの表現が出来るように今作では成り得たのではないだろうか。私個人の感想としてゲームをプレイいる最中は操作対象が自分のように錯覚した感じがしたのは事実である。
その理由はいろいろあるにしても、重要なポイントとして描写が正確で細かいことは外せないだろう。つまり、プレイ画面で見られるものが実際に私達が生きている社会における街と同様であればあるほど実感が得られやすいということである。
それは、画面だけではなく、TVから聞こえる音も同様で実社会で聞こえる音と同じであるほど実感が得られると言える。
画面上で言えば、各オブジェの大きさの比率がほぼ完璧であることも重要な点でバランスが崩れればすぐに実感は損なわれてしまうだろう。操作対象の人間が大きすぎたり、小さすぎたりすれば違和感を感じることにだろうが、そのような違和感がプレイ中はまったく感じられなかったのは、すべてのオブジェに正確な大きさを設定しているためであり、これだけでも素晴らしいと思わせてくれる。
音に対しても、車、バイクのエンジン音の違い、街の人の会話、ラジオやテレビの音と挙げればキリがないほど丁寧に作られており、ラジオについてはクラシックからエレクトロまでほぼオールジャンルを高いクオリティーで作られており、この音楽を聴くだけでも十分に楽しめる。
操作面においても、特に車、バイク等乗る車種の違いで加速、最高スピードやコーナリング性能、また車種のダメージでそれぞれ違ってくる点で製作者のこだわりを感じることが出来る。
通常時も走る、銃を構える、撃つなどスムーズに行え、アクションボタンも押せば様々な行動に対応しており操作しやすくなっている点も細かな配慮があり良かったです。
ミニゲームも多数あり、ビリヤードに関してはこれだけで一つのゲームができるほど、良くできています。
ストーリーに関しても奥深く、操作対象を通じて様々な物語を見ることが出来るようになっています。主人公達の設定もしっかり考えられており、それぞれ立場の違うキャラクターから街全体の社会背景を浮き彫りにしようとしています。
このゲームでは3人の主人公がおり、それぞれのキャラを一人選んで操作しゲームを進行していきますが、ゲームイベントがそれぞれに設定されていて、特定のイベントではそれらのキャラクターが同じ場所に出くわすといった相互に関係が絡んでいくことでより深くストーリーを知ることが出来る演出も素晴らしかったです。
ストーリーの語り方も配慮されていて、目的地の移動までの間に会話をさせることで、退屈な移動時間を意味あるものにし、また実際に乗り物を操作している最中に行うことで現実感を高めていると思います。
オープンワールドのゲームとしてほぼ完璧であり、またお手本になるようなゲームだと思いますが、まだまだやれることがあるのではないかとも考えてしまいます。
操作キャラが行えることが移動、武器で敵を倒す、運転するのみで、ゲームがエンディングまで進行してしまうため、若干プレイが作業的になってしまう部分もあるように感じました。
現実の私達が行っていることはゲームできるよりも沢山あり、表現されていない部分が多いため、比較してしまうと操作出来る部分が少ないと思ってしまいます。
実生活の行動すべてを操作できるようになることは不可能だとしても、まだゲームとして面白い操作が可能な行動は残っているだろうし、今後の期待を込めて様々な事がもっと出来るようにしてほしいです。