カクレカラクリ—An Automaton in Long Sleep/森 博嗣

¥1,050
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内容(「BOOK」データベースより)
廃墟マニアの郡司朋成と栗城洋輔は、同じ大学に通う真知花梨に招かれて鈴鳴村にやって来た。その地にある廃墟施設を探検するためだ。だが彼らを待ち受けていたのは奇妙な伝説だった。鈴鳴村にはかつて天才絡繰り師が住んでいたが、120年後に作動するという絡繰りを遺してこの世を去った。今年はまさに絡繰りが作動するその年にあたるというのだ!2人は花梨と妹の玲奈の協力を得て、隠された絡繰りを探し始めるのだが…。




読了しました。

さわやかで面白かった。けっこうオススメです。




ミステリィ系の作家だと思って(実際はそうなんだけど)『カクレカラクリ』を借りました。

ノンシリーズっぽかったのと、「カラクリ」って面白そうだなとも思って。


読んでみるとミステリィ風青春小説といった感じで、

全体としてホンワカとした雰囲気が流れています。




過去に炭鉱と温泉で栄えていた鈴鳴村で、対立する炭鉱の真知家と温泉の山添家。

廃墟マニアの郡司と栗城が廃墟探索に訪れると、

天才絡繰り師・磯貝機九朗が作成した120年前の「隠れ絡繰り」が、

120年後の今年、村のどこかで動き出すはずだという事を知る。





その隠れ絡繰りを探す部分が、少しミステリィに通ずる部分かな、と。

郡司、栗城、真知花梨、真知玲奈がそれぞれキャラクターも良く、かなり楽しく読めました。






森博嗣はシリーズの種類が多く、これから読むのにいいかなぁ。

文章はかなり読みやすかったので、途中で嫌になることもなさそうだし(笑)




さ、東野圭吾。。。(笑)
Another/綾辻 行人

¥1,995
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内容(「BOOK」データベースより)
その「呪い」は26年前、ある「善意」から生まれた―。1998年、春。夜見山北中学に転校してきた榊原恒一(15歳)は、何かに怯えているようなクラスの雰囲気に違和感を覚える。不思議な存在感を放つ美少女ミサキ・メイに惹かれ、接触を試みる恒一だが、いっそう謎は深まるばかり。そんな中、クラス委員長の桜木ゆかりが凄惨な死を遂げた!この“世界”ではいったい、何が起こっているのか?秘密を探るべく動きはじめた恒一を、さらなる謎と恐怖が待ち受ける…。



読了しました。

かな~り面白かったです。





いろんなブログやらで「面白い!!」と目にすることが多かったので、

期待して読んだのですが、その期待以上でした。

綾辻先生といえば、本格ミステリー作家とホラー作家の2つの顔がありますが、

僕は本格の『十角館の殺人』など“館シリーズ”しか読んだことがありません。

今回の作品は本格ミステリー寄りのホラー小説でした。

というのも、僕個人の持論として、「本格ミステリーはリアルでないといけない」というのがあり、

この『Another』の基本設定が「リアル」から大きく外れているので、

本格ミステリーではなく、本格ミステリー寄りのホラーだということになりました。




夜見山中学の3年3組は毎年呪われ続けていて、関係者の2親等以内の人物が次々と死んでいく。

その呪いをとある“おまじない”で回避しようとする。

おまじないとは「クラスの中の1人をいないことにすること」。


この設定がリアルから逸脱したホラー


終盤になると本格の部分がグググッと顔を出し始めます。

そうなると前半部分から散りばめられていた複線が活きてきて、

読者は「あの人かな・・・」「いや、実はこの人が・・・」と頭を悩ませます。

最後には「あぁ・・・」と納得。


文章も読みやすく、綾辻先生の作品の中ではピカイチだと思います。




次は森博嗣さんの『カクレカラクリ』を読み始めています。
伽羅の橋

¥1,890
楽天
※モバイル非対応

【内容情報】(「BOOK」データベースより)
介護老人保健施設の職員・四条典座は、認知症の老人・安土マサヲと出会い、その凄惨な過去を知る。昭和二十年八月十四日、大阪を最大の空襲が襲った終戦前日、マサヲは夫と子供二人を殺し、首を刎ねたという─穏やかそうなマサヲが何故そんなことをしたのか?典座は調査を進めるうちに彼女の無実を確信し、冤罪を晴らす決意をする。死んだはずの夫からの大量の手紙、犯行時刻に別の場所でマサヲを目撃したという証言、大阪大空襲を描いた一編の不思議な詩…様々な事実を積み重ね、典座にある推理が浮かんだそのとき、大阪の町を未曾有の災害・阪神大震災が襲う─!!時を経た大戦下の悲劇を、胸がすくようなダイナミックな展開で解き明かしてゆく、人間味溢れる本格ミステリー。

【著者情報】(「BOOK」データベースより)
叶紙器(カノウシキ)
1965年、大阪府生まれ。現在会社員。大阪府在住。『伽羅の橋』で第2回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)










読了しました。

面白かったです。



この作品は上記の【著者情報】にも書いてあるように、

第2回 ばらのまち福山ミステリー新人文学賞の受賞作です。


僕自身も第1回同賞の一次審査員をしていたので、縁はかなりあります。

しかし、なんとなく本を手にする時期を逃し続け、ようやく読了に至りました。

とはいえ、最終選考委員である島田荘司先生の選評を読んでいたので、

期待半分、諦め半分という不安定な心境のまま読み始めました。



以下、選評より気がかりな部分と楽しみな部分を抜粋して載せてみます。

まず気がかりな部分

「『伽羅の橋』は不思議な読書であった。前半は退屈し、読みながら何度も舟を漕ぐありさまだった。」

受賞後に島田先生と一緒に、かなり深く推敲されるようだけども、

退屈が完全に消し去れるわけではないのではないか。。。


楽しみな部分

「この作者は、いうなれば下手糞なボクサーであった。ジャブの繰り出し方も、フットワークも、どうかすればグラブの付け方さえ知らない。しかし、目の覚めるような右ストレートだけを持っていた。そのとてつもない破壊力は、歴代のどんな名ボクサーも、一発でマットに沈めるほどのものだった」

必殺の右ストレートさえあれば♪





物語は、戦中の父子殺しの疑惑を持たれた老女・マサヲの冤罪を晴らすために、

老人福祉施設の看護士が奔走するという、主人公成長型の本格ミステリーです。


戦後のうやむやで罪には問われなかったので、一般的な冤罪とは少しニュアンスが違う。

イメージとしては『都市のトパーズ』や『犬坊里美の冒険』に近い。(どちらも島田荘司著)



読んでみたところ、

確かに中盤で主人公の人見知りが発揮される部分などは読んでいて楽しいとは言えなかったし、

アリバイ崩し的な部分の描写は解りにくかった。(これは僕個人の資質として不向きなだけ)

それでも、真相解明に向けて成長する主人公・典座(のりこ)のひたむきさ、

マサヲの不遇の半生と愛情の深さ、後半のドラマティックな展開にビックリしました。

謎解明のヒントが割とわかりやすく散らされているので、物足りなさも少し。




第1回の受賞作『玻璃の家(松本寛大)』はどちらかといえば“静”、

今回の『伽羅の橋』は完全に“動”の作品でした。

第3回の受賞作はどんな作品なのでしょうか???



次は綾辻行人先生の『Another』に取りかかります。東野圭吾は当分待機。。。