一の悲劇 (ノン・ポシェット)/法月 綸太郎

¥680
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内容(「BOOK」データベースより)
「あなたが私の息子を殺したのよ!」山倉史郎は狂乱する冨沢路子の前に絶句した。それは悲劇的な誤認誘拐だった。犯人は山倉の子と誤って、同級生の路子の子を拉致したらしい。しかも身代金授受に山倉は失敗、少年は骸となって発見されたのだった。鬼畜の仕業は誰が、なぜ?やがて浮かんだ男には鉄壁のアリバイがあった。名探偵法月綸太郎と共にいたというのだ…。




読了しました。

めちゃくちゃ面白かったです。




子供を誘拐された父親が“私”として、本全体の一人称を与えられています。

実は子供の取り違えだった誘拐事件を主軸に、

“私”の過去や現在の人間関係-つまり事件解明のヒント-が明らかにされていき、

最後の最後まで犯人が揺れ動く、すばらしい物語だと思いました。



今作では、法月綸太郎をはじめとするシリーズのメインキャラクターが脇役として登場します。

“私”を一人称においた作品だけあって、右往左往する法月綸太郎の姿はうかがえません。

こういう使い方のほうが「名探偵・法月綸太郎」の名探偵ぶりが明確になりますが、

それと引き換えに「法月綸太郎」の迷走が見られないのがちょっと残念。




面白かったので、あっという間に読み終わってしまいました。


あと、法月綸太郎シリーズは下記の分だけ残ってます。


雪密室・既読
誰彼・既読
頼子のために・既読
一の悲劇・既読
ふたたび赤い悪夢・未読
法月綸太郎の冒険(短編集)・未読
二の悲劇・未読
法月綸太郎の新冒険(短編集)・既読
法月綸太郎の功績(短編集)・既読
生首に聞いてみろ・未読
犯罪ホロスコープ1 六人の女王の問題(短編集)・未読



『生首に聞いてみろ』は第5回本格ミステリ大賞を受賞しているし、今度も楽しめそうです♪
頼子のために

¥620
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※モバイル非対応

【内容情報】(「BOOK」データベースより)
「頼子が死んだ」。十七歳の愛娘を殺された父親は、通り魔事件で片づけようとする警察に疑念を抱き、ひそかに犯人をつきとめて相手を刺殺、自らは死を選ぶ―、という手記を残していた。手記を読んだ名探偵法月綸太郎が、事件の真相解明にのりだすと、やがて驚愕の展開が。精緻構成が冴える野心作。



読了しました。

なかなか面白かったです。



でも頼子の父親の手記が最初の章として登場するのですが、

その一方的な観念による書き方でいきなり違和感を覚えてしまいました。

構成としてもココに仕掛けがあるのはわかりきったことなんですが、

ミスディレクションがあからさま過ぎてあんまり心が掴まれきれなかったな、という感想です。


登場人物があんまり印象強くないので物語としてもイマイチ。

頼子一家の物語がもっと深くドラマチックならもっと良かったのに。


謎解きとしては『誰彼』のようにまわりくどくなかった分、スッキリしていて良かった。
誰彼(たそがれ)

¥730
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※モバイル非対応

【内容情報】(「BOOK」データベースより)
謎の人物から死の予告状を届けられた教祖が、その予告通りに地上80メートルにある密室から消えた。そして4時間後には、二重生活を営んでいた教祖のマンションで首なし死体が見つかる。死体は教祖?なぜ首を奪ったか?連続怪事の真相が解けたときの驚愕とは?新鋭の骨格豊かな力作。



読了しました。

かなり面白かったです。




読みはじめから宗教団体の話がスタートし、

宗教嫌いの僕としては「途中で辞めようかな」と思う部分があったのですが、

なんとかその部分も乗り越え、気が付けばはまり込み、一気に読みきりました。



あとがきにもあるように、ちょっと乱暴な作りになっているのですが、

その辺りは“温かい目フィルター”で気にしない事にして、

事件の裏側だけに集中します。


終盤までもつれる首なし死体の謎は誰の死体なのか二転三転します。

序文で登場する兄弟(長男と、1歳違いの男・男の双子)が、

法月警視・綸太郎親子の間でめまぐるしく変わり続け、気が抜けません。




ボリュームの割に登場人物の人数もほどほどで、人物迷子にもならずに済みました(笑)


できればもうちょっと改訂してもらって、読み易ければもっといいかも。




次は『頼子のために』『一の悲劇』『ふたたび赤い悪魔』(いずれも法月綸太郎)へと進みます。