「好きなことを仕事にするにはどうしたらいい?」

最近大学生からされた質問を、自分なりにまとめてみました。



仕事をしていて、「好きなことをやりたい!」って思うのは当然なのだけど、
好きなこと"だけ"出来る人はそんなに居ない。

大抵の場合、「やりたくないこと」の隙間にちょっとだけ「やりたいこと」があって、
それを励みに日々働いていたりします。


だけど「やりたくないこと」をやっているな、と感じてしまうと「やらされている感」が出てきて、
モチベーションが下がったり、目標が見えなくなったり。
モチベーションが下がると、「やりたくないこと」の隙間が見えづらくなるから、
ますます悪いスパイラルに陥ったりします。

ここで大事なことは3つ。

1)「やりたいこと」でなく、 「やれること」をよく考える。
2) 「やりたいこと」から「好きなこと」に考え方を変える。
3) 「好きなこと」を集める。

順番に考えてみましょう。


1) 「やれること」をよく考える。

今の自分が「やれること」「できること」をよくよく考えること。大事です。
会社間だったり2者間だったり、あなただったら「やれる」だろうと、
誰かが期待をしていて、そのお仕事が発生しています。かならずね。
であるならば、「やれること」をどんどん増やしていけば、頂く仕事の幅も、
どんどん広がっていくはずです。やりたい仕事をもらえる可能性が増えるよね。

また、あなただけが、「私はやれる」と意識しているだけでは意味が無くて、
「この人はやれるだろう」と他の人に思われることが大事。
自分の「やれること」を明確にして、他人に「やれるだろう」と認識してもらうことが必要です。

ただ、「あなたは何が出来るの?」という質問は、往々にして「CAD」とか「英語」とか「経理」
になりがちです。
そういう個別の知識や経験じゃなくて、もっとゼネラルに「これが出来る」と言えることが大事です。
「課題を正確に理解して、整理が出来る」とか、「課題をマーケティング的な視点で理解する」とか、
「業界の知識は、いち早く取り入れていて、すぐに提案に盛り込める」とか、そういった話。


2) 「やりたいこと」から「好きなこと」に考え方を変える。

大きな枠で自分の「やれること」が明確になると、それは自信につながります。
「私はこれがやれる」っていう自信。
その自信の上で仕事をすることは、プレッシャーです。
"プレッシャー"っていうのが、自分の自信の上で行うのであれば、
人から与えられるプレッシャーではなく、自分の自信とか、プライドに対してのプレッシャー。
自分自身へのプレッシャー上で行う仕事は、とてもエキサイティングです。

自分の「やれる」自信の上で、イメージ通りに物事が進むワクワク感と、
プレッシャーを跳ね返して完了させた達成感を大事にしましょう。

この「達成感」が好きになれば、「やれること」=「好きなこと」になります。
つまり、仕事をしていって、幅が広がれば広がるほど、好きなことが増えていくことになるはず。
さらに、「やれること」の幅を広げるプロセスも、「すきなこと」になっていくと思います。
自分の自信が増えていって楽しいから。


3) 「好きなこと」を集める。
ただ、「そんなの理想論だよ」と言われるかもしれません。
でも、ちょっとした達成感とか、嬉しい瞬間って意外とあったりしませんか?
話してたら一緒に仕事している仲間の機嫌が良かったとか、思ったよりもちょっと早く資料をまとめられたとか。
そういったちょっとした「好きな瞬間」をよく覚えていることが大事。
さっきと今度は逆に考えて、「好きなこと(瞬間)」→「やれていること(やれること)」と考える。
「自分ってこういうこと出来てるんだ」とか、「こういうやりとりが得意なんだ」っていう自信
につながってきます。
それは、「話し方」だったり、「手帳のまとめ方」だったり、「企画」とか「マーケ」みたいなさっきのわかりやすい「できること」とはちょっと違う視点だけど、
でも大切なあなたの「できること」です。
これを集めて、「どうしてこの瞬間が好きなのか?」をよくよく考えてみると、自分でも見つけられなかった、あなたの「できること」が見つかるかもしれません。



この文章の一番最初で、

仕事をしていて、「好きなことをやりたい!」って思うのは当然なのだけど、
好きなこと"だけ"出来る人はそんなに居ない。

と書きました。 でも、これはホントはウソ。

「やれること」をどんどん増やしていけば、そして、増える過程を楽しむことが出来れば、
仕事は全部、好きなこと"だけ"になるんです



そんな素晴らしい心境で仕事が出来るのは、言ってる自分もまだ道半ば。
でも、徐々に近づいている気がします。

日々「好きな仕事」ばっかりになるように、頑張っていきましょう。
事業説明会でプレゼンテーションするのに、久しぶりにプレゼン本をいっぱい読みました。
自分なりにポイントをまとめたので、ご参考までに。


1)企画書≠パワーポイント≠プレゼン
企画書とプレゼンは違いますし、パワポをキレイに作ることとプレゼンも違います。
presentation=表現することが、プレゼンの技術。どうやって人に伝えるか、です。


2)「対大人数、プロジェクター、企画書」≠プレゼン
表現することがプレゼンです。机を挟んで一対一で話すのも、ちょっとした挨拶も
相手に伝えたいことがあればプレゼン。そこには「なんとなく」ではなくて、実はテクニックがあります。

3)「自分はあがり症だから向いてない」とかは間違い。

もちろん本番に強い人っていて、そういう人はいいなあ、と私も思います。
あがり症でやだなあって。
でも、たいていの緊張は、「自信のなさ」、「わからないことへの不安」から来ます。
ですので、事前に練習すること、テクニックを頭に入れることで本番での緊張は
相当レベル収まります。
だから資料を読み込んでないとか内容を理解し切れてないのは問題外。緊張して当たり前です。
だいたい、話す内容の200~300%は自分は理解している、知識がある!という自信が必要だと思います。
事実私も、事業説明とか10回以上話している資料でのプレゼンは、20~30人くらいまでなら
ほとんど緊張しなくなりました。前は数人でもドキドキしてたのに。
「自分の全体の場数」×「今回話すプレゼン内容の場数」×「テクニック」×「度胸」が、
緊張の総量でしょう。私も含めて最後の度胸がない人は、事前の練習でカバー。


4)「頭がいい人」はプレゼンに向いてない。
ちょっと逆説的ですが、そうおもいます。
「頭がいい人」は、1を聞けば10を理解することが出来ます。
しかし、それが常識、前提になってしまうことが問題なのです。
プレゼンって話を聞くレベルの人もバラバラです。誰でも理解できることが必要です。
そして、「伝えたいことを伝える」んじゃなくて、プレゼンを通じてコミニュケーション
をするって意識が必要です。
頭が良い人のプレゼンは、「伝えるべきこと」を一方的に話して終わっちゃうことが多い。
そうではなくて、質問やアイコンタクトやアイスブレーキング、話の間など、いろいろな手段を使って、全員とやりとりをするのが重要です。

5)相手の興味を引くことを一番に考える。

隠れてとても重要なのですが、「話を聞くときの姿勢」も人それぞれです。
相手の頭が良くても、プレゼン自体に乗り気じゃないかもしれない。
相手の意識をこちらに向けない限り、どんなにスバらしい企画内容も伝わりません。
そして、「スバらしい企画」ってだけでは相手を前のめりには出来ません。
「感情」に訴えかける、相手の「無意識」に働きかけるテクニックが必要です。


6)伝えたいことは3点以内に絞る。
あれやこれや話しても、相手は全部覚えられません。
大きく分けて覚えてほしい、感じてほしいことを、ワンフレーズ×3つくらいまでに
抑えられるのがベストです。


7)10秒でプレゼンは決まる。
人間の初印象って、10秒で決まる、というのは良く聞く話です。
そして10秒での印象を覆すのはかなり難しい。
つまり、最初の10秒で相手に「イケてる感じの人だな」と意識してもらわないといけないと言うことです。
もう一つ、「プレゼンの印象は最初の4分で決まる」、そうです。
一度興味をそがれてしまった後は、まず取り返すことは出来ません。
まとめると、
最初の10秒で自分自身に好印象を与えて、プレゼンをはじめて4分以内(たぶんスライド1~2枚)で"おもしろそうなプレゼンだな"と思わせないといけないってことです。


8)エピソード、権威付け、データで納得させる。
「理論的には○○」よりも、「誰々さんが○○をしていた」というほうが人は納得が出来ます。
自分が伝えたい事柄は、そこにエピソードを付け加えることで、説得力を飛躍的に増すことが出来ます。これはかなり重要。
あとは人間やっぱり、権威に弱い。「中小企業白書によれば~」とか「○○大教授にも認めてもらってます」って話があれば、すんなり頭に入ってきます。
なので、「知り合いの弁護士が○○って言ってました」なんて話は実はなんとでも言えちゃうんだけど、効果大です。
あとはやっぱりデータ。「86%が○○です」なんて言われれば、納得しちゃうもんです。



9)人の印象は言葉だけじゃない。
「メラビアンの法則」って有名な話があります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%A9%E3%83%93%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87
「人は見た目が9割」の元ネタですね。
ですので、「声」「イントネーション」「早さ」「口癖」「身振り手振り」「姿勢」など、
非言語コミュニケーションに気を遣うことも、とても大切です。



10)覚えてほしいことは繰り返す。
6)で書いた大事な3つの項目は、プレゼン全体で何度もちりばめます。
また、プレゼンの最後にも伝えます。
人間は本当にすぐ忘れちゃうので、ポイントを絞ってなんども繰り返すことが重要です。それには、「ワンフレーズ」であることが大切。


どうでしょ?
今度は具体的な話し方のテクニックや会話の組み立て方を書いてみます。
今後の事業の方向性などをシェアするために、執行役員+ディレクター陣と九十九里まで合宿に行きました。



やっぱり刺身がうまい!

大学チームと話してて、アドバイスをすることが時々あります。
プロジェクト立ち上げ、企画立ち上げの際に、 頭に置いて話しているのが、

・数値に裏付けされた目標設定
・ターゲット像の明確化
・自己(自社・自サイト)分析

です。

企画を立てる事って、

「ターゲット」を絞って、自社の「リソース」を生かしながら、
設定した「目標」を達成する。

このためのプランを考えることなんですね。

ただ大学生チームの話を色々聞いていると、
「ターゲット像がイメージしきれていない。」
「自社のリソース(強み)と企画がマッチしていない。」

というところでよく引っかるようです。

「ターゲット像がイメージしきれていない」場合、
「これ絶対オモシロイと思う!」という内輪の盛り上がりで
話が進んでしまい、客観的に聞いたら??となってしまったり、
「前の事例からすれば○○と○○を組み合わせれば企画っぽくね!?」と立てた本人が理解できていない企画案ができあがってしまったり。

・自社のリソース(強み)と企画がマッチしていない
場合には、「面白いけど、、、ウチには関係ないよねえ」とか、
「面白いけど、、、新しく別のビジネスを立ち上げるようなものだよねえ」とか。
スピードや費用対効果で厳しい企画案ができあがってしまったり。

これらの問題を解決するにはどうしたら良いでしょう?
また3つの段階に分けて考えます。

1)「ペルソナモデル」を活用すると良いです。
「ペルソナモデル」を誤解を恐れず簡単にいうと、
・ターゲット像(○○大学の学生)で、一番多い層を出来るだけ明確にイメージすること。
学年、生活スタイル、大学への思い、友人関係、趣味、授業への参加度、勉強具合など。
「こんなやついるいる!典型的な○○大生だよね」と思うモデルをかんがえます。ここではペルソナ君としましょう。
そうしたらそれをメンバー全員で共有して、企画を考えます。
企画を考えているときに、常に「ペルソナ君だったらこの企画に興味を持つか」「ペルソナ君はこの時間帯に学校に居るか」「ペルソナ君は受け取ったビラのこのコピーで興味を持つか」と、
シチュエーションをイメージしながら、妥当かどうかを検討します。

2)自社リソースを生かす。
こうやって企画を考えながら、「これってLinNoでやる意味あるの?」「LinNoのサイトの中身とか、コンテンツとちゃんと結びついてる?」とか、「マーケチームとか開発チームの得意分野を生かしている?」
という、地に足ついた部分を徐々に取り入れていきます。
やりたいこととやれることって別ですよね。で、やれることの制限の中から、やりたいことを実現するのが本当の企画力。現実性を考えないのは空想力です。

ただ、ここまではとにかくポジティブに、ガンガンブレストしながら進めていきましょう。詰まっちゃダメ。とにかく数をたくさん出しながら考える。

3)目標と照らし合わせる。
で、「イケてる!」企画案になった後、数値目標を達成できる自信があるか、仮定している数値(加入率とか)に無理はないか、最終的に議論をします。ここでは消極的に、ネガティブに考える。


だいたいこういうプロセスを経ると、良い企画ができあがってくる気がします。
次はこの企画をプロジェクトととして進める際のポイントについて書きますね。
ちょっと遅くなっちゃったけど、プロジェクトを進めるためのポイント。

大学生プロモーションチームの様子を見ていると、だいたい、

・プランを立てる。
・何となくうまく進んでいる気になる。
・ギリギリになって問題が発生!
・予想してなかったコストが出る。
・プランを100%実施できない。結果はもっと出ない。

ていうような事態に陥りがちだと思います。

これって防げるの? はい、防げます。

1)タスクを分解する。
2)見積もりを正確に行う。
3)スケジュールを作成する。

という3つがポイント。順番に説明します。

1)タスクを分解する。
たとえば、「ウチワを配る」という企画があったとします。
これを、

・ウチワを発注する。
・ウチワ配布のアルバイトを雇う。
・当日配る。

という3つのタスクにしか分けてなかったら確実に失敗します。
これを、

・ウチワを作成することを決定する。
・ウチワの企画を考える。
・ウチワの企画を決定する。
・デザインをデザイナーに依頼する。
・デザインを確認する。
・デザインを修正する。
・デザインを決定する。
・印刷会社に発注する。
・印刷費用の振り込みを責任者に依頼する。
・配布スケジュールを決定する。
・配布場所の道路占有許可を得る。
・配布に必要な人数を決定する。
・配布の予算を決定する。
・配布の予算を申請する。
・配布の予算の許可させる。
・アルバイト雇用の規則を作成する。
・アルバイトの紹介をしてくれる顔の広い人をリストアップする。
・顔の広い人にアルバイト紹介を依頼する。(規則を渡す)
・アルバイトのシフトを作成する。
・アルバイトの人選を決定する。
・ウチワを受け取る。
・配布場所にウチワを移動させる。
・ウチワを配布する。
・アルバイトに支払いをする。
・アルバイトに領収書を書いてもらう。
・余ったウチワを移動させる。
・使用した費用の精算を行う。
・期間中の参加人数から費用対効果を計測する。
・レポートを書く
・レポートを提出する。
・フィードバックを得る。

と、ざっと書いてもこのくらいのタスクに分解できます。
実際はこれよりもさらに細かく分かれると思うのだけど、
「どれだけ細かく分解できるか」が成功の大きなカギになります。
あとは、「○○の確認を取る」とか「○○を決定する」というような
承認関係も、全てタスクとして挙げます。これをやると、
「あれ、そういれば話が進んでないよね?」みたいな仕事が途中で宙に浮いちゃう問題がだいぶ回避できます。

2)見積もりを正確に行う。
次に、各タスクの見積もりを行います。これは「費用」と「時間」から成り立ちます。
先に時間ですが、各タスクにどのくらいの時間がかかるのかを割り出します。
一番かかるのはもちろん印刷でしょう。次がデザインの確定。アルバイトの雇用に関しても以外と時間がかかると思います。
これらの期間を全てタスクの横に記入していきます。
どれだけ正確に見積もれるか、また適切なバッファ(余裕)を持たせられるかがカギです。

3)スケジュールを作成する。
次に、見積もったタスク一覧を、「実施日」から逆算しながら、並べていきます。フォーマットとして配られた「ガントチャート」の作成です。

たとえば、
配布を実施日とした場合、前日にはウチワが会社に到着していなければいけなくて、そのためには○○日前までに発注しないといけない。デザイン制作に5営業日かかるから○○日までに構成を考えないといけない。など。

上記のような制作系はわかりやすいんですが、「人の手配」とか「企画の作成」とかは曖昧になりがち。
なんですが、アルバイトを雇用するのに7日間余裕を持って、その前に顔の広い人に話をつなぐのに3日かかって、規則作成に2日掛かって、、、というように、(2)の見積もりを確認しながら、こちらもスケジュールをちゃんと作成していきます。

ここでポイントが2つあって、
ⅰ)全てのタスクに責任者を決めること
ⅱ)ボトルネックに常に注意すること
があります。

ⅰ)全てのタスクに責任者を決めること
進行表をつくったら、全てのタスクに責任者を決めます。
「松本の確認を取る」とかって承認系のタスクも責任者を必ず置きます。
時間、日付と責任者を組み合わせることで、仕事が何%進んでいるのか、
誰のせいで遅れているのかという責任の所在がはっきりします。

ⅱ)ボトルネックに常に注意すること
一つのプロジェクトを進めるに当たって、「このタスクが出来ないと他が全部進まない!」という重要なタスクが必ずあります。
たとえば、キャンペーンの商品が決まらないと、予算が立てられないし、デザインの作成が出来ないし、サークルに営業が出来ないし、みたいな。
こういうプロジェクトのボトルネック要因を洗い出して、期日までにちゃんと終わるかどうかを責任者、プロジェクト関係者全員で注意します。


以上のポイントを注意しつつ、プロジェクトを進めていきましょう。
どうでしょう?参考になったでしょうか。