今日は曇りで蒸し暑いです。
昨日の草取りのため、足腰痛いです。
ダメですね~、あれだけでこんなに筋肉痛になるなんて。
今日は、「山下清展」を観て来ました。2022年で生誕100年を記念しての巡回展なんだそうです。
貼り絵の実物はどうなのか、とても興味があったんです。
今回は、音声ガイドを借りてじっくり見たら、2時間かかってしまいました。
いや~、予想以上に素晴らしかったです
実物を見ないと、あんな細かな貼り絵はわからないです。
決して細い指ではなく、いや、太い指で、よくまああんなに細かく紙をちぎって貼れるもんだと
作業風景の映像を見ましたが、ピンセットなど使わず、一心不乱にただ指でちぎってノリで貼り付けていくんですよ。
そして、放浪したのは、ただ見たことのない風景を見たいためで、絵を描くためではなかったとのこと。
山下清はとても記憶力が優れていて、各地で見た風景や情景を記憶して、自宅や施設に帰ってから作品にしたんだそう。
幼いころからの鉛筆画や貼り絵もありましたが、その頃からとても細かな描写力があったんですね。そんな時の作品までちゃわと保存しておいたご家族に感謝です。
施設で貼り絵に巡り会いますが、その指導者にも恵まれたんだと思います。
戦争がはじまり、兵役に行くのが嫌で放浪を始めるんですが、才能が認めらて有名になってもまだ、放浪をやめることが出来ず、日記を書きながら全国各地を巡ります。
その時のことが、ドラマや映画になっていますが、そこではかなりの脚色がされていて、ランニングと半ズボンの姿ではなく、夏は浴衣、冬は着物を着ていたそうです。また、有名なのはおにぎりですが、おにぎりではなく、いつもご飯と汁物用のお椀を二つ持参していたとのこと。その時の浴衣とリュックサックも展示されていました。
絵を描く道具は殆ど持って行かなかったとありました。
この展覧会では、全部原画を間近に見ることが出来ます。
紙の作品ばかりですので、経年劣化による色褪せはありますが、貼り絵の細かな部分まで詳細に見ることが出来、印刷物では伝わらない質感や立体感も感じられ、とても貴重な経験になりました。
また、時折ある手紙や日記の内容が、何とも言えずユーモラスで、時に核心を突く素直な感想など、読んでいて思わず笑顔になってしまって、そこも山下清の人気の秘密なんだなと思いました。
一番の注目作品は、「長岡花火」です。山下清は花火が大好きで、全国各地の花火を見て回っていたそうですが、新潟の花火は一番だと言っていたそうです。
特に「長岡花火」は、数点あるそうで、花火師さんの手元にも一枚あるとか
今回の展示されている作品も、見れば見るほど凄い!とうならせるような細かさと描写力で、有名になるだけはあると思いました。
私は早めに行ったんですが、次々とお客さんがやって来て、かなりの人気でした。年齢は高めでしたけどね。
途中、小学生の団体が来ていましたが、同じ作品を子供たちと見て、「凄いよね~!」なんて一緒に感想を言いながら過ごしたり。
子供たちにとっても、間近にこんな細かな作品を感じることが出来る貴重な経験になったんじゃないかと思いますよ。
一人でも、「貼り絵やってみたいな」と思ってくれたらいいけれどね~。
山下清は49歳で亡くなるわけですが、全国の放浪だけでなく、ヨーロッパなど海外にも出かけたり、晩年は陶磁器の絵付けなども精力的にこなして、数多くの作品を残しました。
あまりに集中して作品作りをするあまり、短命になってしまったのかな?とも感じましたが。
私も少し集中して2時間観てしまったので、とても疲れてしまいました。
グッズは、ミニクリアファイルと一筆箋セットを購入。
トートバッグもいいなと思いましたが、高くてねぇ。
本物を見ることの素晴らしさを十分に感じられる展覧会でしたよ~。