こんにちは!りょうです。
今年2冊目『御手洗潔の挨拶』(島田荘司著)読了。
ミステリオフ会で御手洗さんの話をたくさん聞いたので、読みたくなってしまいました
再読です。
いやぁ、名作!(再読です!)
本格ミステリ界では誰もが知ってると思うけど名作ですね!
短編4本。
「数字錠」
「失踪する死者」
「紫電改研究保存会」
「ギリシャの犬」
ミステリとしての部分はしっかりしてるのは当然として、それ以外のところもすごいんですよ。ちょっとしたエピソードから、御手洗さんの少しひねくれた性格とか変人さ、そしてそこに隠された優しさや暖かさもすごくよく伝わってくるし、レギュラー以外の人物のキャラもたってる!「紫電改」の詐欺師のおっちゃんとかなぜか憎めないもんね。
各話の最初に提示される謎も大変魅力的かと思えば、演出も素晴らしい。それを長編じゃなくて短編に全て盛り込んでくるんですから、そりゃもうほんとにすごいです。
もうほんとすごいとこだらけ。
「数字錠」は最後のコーヒーのところ以外は、かなり忘れていて、再読なのに本気で楽しめました。
そして、コーヒーのくだりで泣きました。
「失踪する死者」も良いですね!
死んでるはずの男が、目の前を走っていくとか、すごく御手洗ものっぽくて、心躍りますよね!
途中読者への挑戦があるのも良いし、解決も島田先生らしいし、さらに途中に挟まれるジャズバーでのセッションシーンがすごく良いんですよね。
後、演出に関しては「ギリシャの犬」が最高です✨
この話は、川の上という状況や暗号も良いのですが、やっぱりグリース(犬の名前です)が後ろに月光を浴びて登場するシーンがかっこよくて印象に残りますよね。
このお話、ミステリ的には、特に犬は必要ないんですよ。でも御手洗さんの犬好きエピソードや、この事件に関わるようになった経緯、御手洗さんの性格も伝わるし、たこ焼き屋さんのことなんかすっかり忘れさせる作用もあるし、もう一石五鳥くらいの感じでグリースがいい味だしてるんですよね。
うん、最高すぎる✨
素敵な本でした。
ありがとうございました