こんにちは!りょうです。
『五つの時計』【鮎川哲也 短編傑作選】を読了しました。

もうね、最高最高!
最&高よ!
傑作選だから面白いよね、と期待値高く読んでも尚面白い。
やっぱりすごいですね…。

こちらの本は、雑誌『宝石』に掲載された短編を集めたものなんですが、全ての短編の前に江戸川乱歩大先生の当時の解説兼推薦文がついていて、さらに巻末には有栖川先生と北村先生と山口先生の鼎談がついているというとんでもなく豪華な本となっております。


全部面白いんですが、私のお気に入りは
「道化師の檻」と「薔薇荘殺人事件」かな〜。
でも「五つの時計」も面白いし、「早春に死す」も好き!

短編集なので、短編ならではの「この短い話の中に、全部が詰まってる!すごい!」みたいな驚きもあるし、現実にはちょっと難しいだろうなと思われるトリックもあるんですが、それを魅せる技術、筆力におそれいりました。
短い文の中から滲み出る探偵役やワトソン役の性格、そして解決した後のお話の締め方までとにかく気持ちいいです。
最後の1文で、パッと目を覚ませられたり、鬼貫警部の考え方が分かったり、もう匠の技ですよね。
ため息出ちゃう。

題名も良いんですよ〜
「愛に朽ちなん」とか「悪魔はここに」とか。
ちょっとレトロな感じがたまらないです。
できるなら、「好き!」ってハート飛ばしたくなりました爆笑飛び出すハート

後、「薔薇荘殺人事件」という犯人あての問題編を鮎川先生が書いたお話も収録されているんですが、こちら花森さんと言う方が解答者になってらして、さらに完全に当てててすごいんです。
まぁ主に小説の書き方とかそういうところから注目点を探し出しているので、ちょっと実際の探偵とは違うんですが、推理の過程を書いてくれているので感心しながら興味深く読みました。
ただ、この人がミステリが嫌いなのかなんなのか知らんけど、書き方がね〜
「鼻持ちならない」ってこういう時に使う言葉なんじゃない?って言いたくなるくらいの書きっぷりですよね〜(笑)

昨年のミステリオフ会で邦さんに「りょうさん、五つの時計」読んでたよね?
って言われてちょっと読んだ記憶なくて、でももう最近とんと自分の記憶力に自信がないので、どっちかもうわからないんですが(おい!)、とにかく面白かったです❗️

以上。