セラピスト・トレーニング・スクールの受講生と
「アウトカム」についての話をしていて宮大工の西岡常一氏の
お話を思い出したのでメモ的に。


あ、ちなみに「
アウトカム」とは
未来において達成したい
目標・成果・状態 のこと
西岡常一氏は宮大工棟梁として法隆寺・薬師寺などの復興工事を
請け負われた方である。
その西岡氏が江戸時代に焼失した薬師寺西塔を再建したのであるが
建てられたその西塔は、対となる現存していた東塔よりも
30cm高く、そして屋根の反りも東塔よりも上に反って造られている。

東西で対となる塔であるのに高さも屋根の反りも違うのは
なぜなのか?
建築されてから1300年を経た東塔はその年月から材木の撓みと
基礎の沈下が起きており、瓦の重みで屋根の反りも下がっている
新たに作られた西塔は、そのような年月の経過を経てはおらず
西岡氏によれば「
500年」を経れば
東塔と西塔は塔の高さも屋根の反りも同じに落ち着くという
計算がされているからなのだ。
つまり西岡氏には500年先の薬師寺の塔頭がどのように見えるのか
というイメージを頭の中の創造空間上に持っていたのである。
アウトカムはそれが達成されている状態のイメージが
明確・具体的にありありとリアルな臨場感を持って
イメージ出来ることが望ましい
そしてそのアウトカムの達成されたそのさらに先にある
メタアウトカムまでを持っていること
さらに言えば、個人の枠組みを超えた領域
地域・社会・国・地球・宇宙にまで広げられた枠組みの
アウトカムを持つことによって
後の世にまで残る偉業が達成されるのである。
最後の宮大工・「鬼」とも呼ばれた西岡常一氏は
人の育て方、技術の伝え方、仕事への取組みなどについて
数々の金言を遺されている。
「棟梁は、木のクセを見抜いて、それを適材適所に使う」ことやね。
「木のクセをうまく組むためには人の心を組まなあきません」
「職人が50人おったら50人が、わたしと同じ気持ちになって
もらわんと建物はできません」
これらの言葉は今、職場などでリーダーシップを発揮し、後進を
育ててゆく立場にある人には多いに参考となるでしょう。
また超一流の職人であった西岡常一氏の仕事にかける情熱、誇り、
こだわりからはプロフェッショナルとしての在り方など
学ぶことが多い
宮大工棟梁・西岡常一「口伝」の重み (日経ビジネス人文庫 オレンジ に 2-1)/日本経済新聞出版社

¥730
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ちなみに私はこちらの本に書かれていた
棟梁―技を伝え、人を育てる (文春文庫)/文藝春秋

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「技を身につけるのに、早道も近道も裏道もない」という言葉が
今、一番身に沁みこんで来ます
自分自身のもつアウトカムを達成することによって何を得られるのか、
そのアウトカムが自分を超えたもっと大きな枠組み・領域において
どのような貢献を成し、影響を及ぼすのかを
今一度じっくりと考える時期なのかもしれません♪