映画、SF、サスペンスかホラーの作品。

なによそれ?って思う人も少なくないというかほとんどというか、たぶんみんなそうでしょう。

 

実はアマゾンでフラットライナーズみたいなあって思ったんですよ。昨晩かな、youtubeで死後の世界にかかわる話を聞いたのもあって、また(見たことないことが続いているんだけれども)みたいなあとふつふつとわいて。

 

調べたらリメイクされてるのね。2017年に。私の知ってるのはVHS時代のものだから、大学入ったころかな?で、アマゾンで検索するとでた。

 

これね。

おいおい。なんだよデスライナーズって。deadlineの間違い?

それよりなにより、パッケージに悪意しか感じない。

というかいわゆるパクリ系B級映画ってあるじゃない。トランスフォーマーならぬトランスモーファー、ダヴィンチトレジャーあたりが耳にしたタイトルだったりするわけだが。

 

もうね、それをほうふつとさせるパッケージとあからさまに関係のない感じ(臨床実験って書いてんじゃんか)を醸すあたりももう。

見た後だからいうけれど、ぱっけの3人が主人公風だけれど、中心人物はあと二人いる。

後ろの人の写真はよくわからん。

 

というわけでパッケージだけだともうね、どうしようもないパクリ映画にしか見えないの。超・駄作じゃね?って思いつつ、見ての通りすぐ見れるので見てみる。

 

 

……冒頭からいきなりフラットライナーズ関係ない下り、きちんとした導入に不穏な冒頭シーンとなかなか作りこまれてる。

 

ぱくりじゃない。むしろきちんと別物。超・低予算かというとそうでもない。まあ、高額かけた感じはしないが。

でも例えば、土曜日の午後にテレビをつけると、よくわからない洋画をやっていて暇つぶしに見るあのけだるい感じ、あの時のよくわからない映画、そのレベルくらいには出来上がってる。

頑張れば十分配給も付くんじゃない?そんな悪くない作品。ANONも見てみたが、なんというか突っ込み甲斐のある微妙な映画だったが劇場公開されている。

むろん、このデスライナーズもだ。

 

だが悪意がある。正直に言えば全く関係のない内容で、原題も表題に記載した「Tell me how I die」だ。これがまた良い場所でうまく活用されていて、まさにこの映画のタイトルともいえるものになっている。

とはいえ、「俺の死にざまを教えろ」という邦題にするとなんか時代錯誤的だし、ストーリーをきちんと表しているものの、劇中で使用される言葉とはかなり違うので違和感もある(邦題「シュガーラッシュ」が原題「Wreck-It RalphFix-it Felix Jrの裏返し、こちらも決め台詞的にシーンで使われるタイトルになってる)」だったりする感じ)。

日本語とは言葉のニュアンスが違うのもあって、だからってフラットライナーズのぱくりというかなにが「最新作」だか。

 

いくら何でもちょっとなぁ。作品としては悪くないのに無理やり同時期リメイクされたフラットライナーズに重ねる必要性があったのか?

だので悪意を感じる。中身は一応、見れる程度には出来上がってる。同レベルといっていいかどうかはともかく、似たものとしてはリュックベッソン監督のルーシー。並べていいかどうかはわからないが、見た感じのレベルだけなら私はそう感じた。

どちらも人間を変えてしまう特殊な薬が物語の根幹にあって、最終的に変わってしまう人間、人類について描くといえば共通点もあるか。

 

まあ場面場面で感じるSCP臭もちょっと自分的にはよかったし、薬の効果が表れるシーンがまた演出的には良い。

どこまでが現実で、どこからが薬の影響なのか、シームレスに表示されてるのであえて混乱させる意図があるんだろうなぁとも。

 

オチに近づくと残念な欠陥が浮き彫りになっていくんだけれど、まあ、ラストシーンを見る限りSFサスペンスホラーかな?ジャンルとしては。

隔離された研究所からの脱出という意味でも、よくあるホラー的な場面構成だし、ゲームでもよく見かけるし。

 

正直悪くなかった。なんだろ、話題のプラットフォームより、ANONよりこっちの方がよかったまである。ANONは……なんだろう、エロくないAVを『どういう世界観?』と突っ込みたくなるSFで構成されたファンタジー作品?とでもいうのか。

アイデアや構成、画面はよかったんだけれどさぁ。

 

いろいろおかしくね?っていきなり最初に突っ込んだ瞬間から最後までなんだろ、「士郎正宗作品を頑張って実写化したけれど雰囲気だけ」という残念なものに。

だめねー、この辺こだわりの日本人や昨今のオタク文化に染まった海外作品でなければ良質とは言えない、手抜きというか天ぷらというか、雰囲気だけの作品になってしまうね。

 

プラットフォームは風刺のために行き過ぎた下品さというか、汚い感じが息苦しい。もちろん作品そのものは良質といえるけれど、やっぱ突っ込みどころがある(が、まあ、ホラー作品はそこをコメディとして捉えるので問題視されないんだが)。

 

ともかく夏の作品としてどうかはあるが、アマゾンプライムオリジナルよりよかった。