想像を絶する事件がその役に降りかかったということを表現するには、
その先に、想像を絶することをする人生を歩ませるしかない。


観客を席から離さない粘着性と言う、もしくは、
黒いやつらをホイホイするあれみたいな吸引性がある

私たち観客に対して、自身のクズさを問い質されていると思う

けれども、どん底に落ちたい気持ちを認めてくれている気がした

そんな「作品」が展開される

□□□□□

「寝れないの?」と言われる身動ぎ
あるいは電話
毛のついた紙
顎を引いて上目遣い
大声を出すこと
恋人が死んだ
嗚咽が心配される
足がいたい
雨がいや
死刑判決後に走る
息ができない
まばたきができない
考える
深くお辞儀
疲労感
皮膚科医
息の荒さ
緑のマーク

□□□□□


青地遼