7月3日。某学校の貸切公演。
06:30起床。
薬が切れると痛くて悶絶するので、本番の時間を計算して飲まなきゃってことで、朝は飲んでいない。ゆえに痛い…。
12:30開演。
痛みどめが効いてるとはいえ、患部に最新の注意をはらわないといけないので、舞台上以外では松葉杖を使う。
となると着替えの移動も大変になってくるので、舞台袖に僕の着替えスペースを作ってくれた。
ありがたい!
基本的にダンス関係は全部抜いてもらったが、コーラスもあるのでそのナンバーでは袖で見守りつつ歌いながら舞台上にパワーをおくる。
自分が怪我しただけに、他のみんなが無事に最後までやりきれるよう祈る。
しかし、よりにもよって自分の振付で怪我するとは…なさけない…。
市川猿之助さんが公演中の大怪我で降板した事を振り返り
「無事に幕が降りることは当たり前じゃない。奇跡みたいなことを毎日やってるんだ。人の痛みがわかるようになった。実人生が豊かになった。」
と仰った。
本当にそう思う。
開演したからってそのまま何事なく終演できる保証はどこにもない。
何年か前に本番中、つり道具が落下する事故があった。
奇跡的にその瞬間は誰も舞台上にいなかったが、そのカンパニーは最大で40人ものキャストが立っている場面がある。
落下した道具は約5m四方のパネルで、床に突き刺さっていた。
すぐに緞帳を降ろし修復している間に、ある大ベテラン女優様が軽妙なトークで場を繋いでくださり再開することができた。
こういう事は当然舞台に限ったことではない。
日常がそうだ。
朝家を出て、夜無事に帰ってこれるとはかぎらない。
大袈裟かもしれないが、生きるって奇跡の連続だと思う。
だからこそ感謝を持って、おもいっきり生きるべきだな。そうありたい。
ずいぶん脱線したが、この日は無事に幕を降ろすことができた。
うちのカンパニーは舞台装置や音響照明の仕込みからバラシまで俳優がやっている(もちろん外部の専門家の皆さんにも来ていただいている)が、自分は怪我以来、本番のみなので終演後すぐ帰宅するのがとても心苦しい…。
まあ治すのが仕事なのだが。
そんなわけで先にあがらせていただき、帰宅の途へ。
明日は紹介状を書いていただいた病院へ。
セカンドオピニオンならぬフォースオピニオン。4人目のお医者さん。
明日で治療の方向性を決定する。
~つづく~