このところ、本当によーーーく色々と聞かれます。
一々答えるのが面倒になるくらいに、死ぬ程うんざりする程ホントーーーーによく聞かれます。
僕は、基本的に本音の一歩手前くらいまでしか口頭では言わないことが多いのです
だから、今までで複数回聞かれた似たような質問を文章で書きます。

今後、これ以外の事のみ質問して下さい(笑









Q.イギリスに何をしに行くのか?

A.大学院留学と英語力・コミュニケーション能力の強化です。




Q.なんでイギリスなのか?日本の院でも勉強できたのでは?

A.単純な知識の補充と研究だけなら今の時代、日本でもできます。
ただ、イギリスは開発学のメッカ。なので、世界中から色んな分野の人が開発学を学びに来ます。世界各国の開発学を学ぶ人達、携わる先生方とコネクションを作ること、その人達から師事を受ける事、それが一番の理由です。
この数年、色んな国でインターンをし自分自身でフィールドの経験を積み、様々な分野の諸先輩方に師事を受けてでた結論が、本当にGlobal Healthに進むのであれば、その中でも一番興味の大きいHealth Management/Administration/Planing Policyを専門に選ぶのであれば、Healthに関連するあらゆる部分をもっとGeneralに多方面の事精通しなくてはいけないと分かったのです。つまり、HealthというSpecialistであり開発学というGeneralistであり、結局は教育や環境などHealth周辺の分野まで抑えなきゃいけないと痛感しました。将来的にはそうなりたいものです。





Q.開発学って何??

A.簡単に言うと発展途上国をどうやって発展途上じゃなくしていくか??を考える実学的な学問です。なので、保健医療はもちろん、教育・建築・産業・経済・行政・水産・土木など総合政策を更に超複雑にワイドにしたやつとでもいいましょうか?




Q.イギリスには開発学を勉強しに行くのか??

A.部分的にはYesです。ただしあくまで僕の専門はGlobal Healthです。




Q.Global Healthとは??

A.適切な日本語がわからないのですが、国際保健とでもいうのでしょうか?国境や人種、文化の垣根を超えて、地球規模で人々の健康を扱う分野をこう呼びます。屋台骨に公衆衛生(Public Health。ちなみに日本の公衆衛生はPublic Healthとは異なります)という大前提はありますが、やっぱりこれまた母子保健・栄養問題・熱帯医学・感染症・小児・アクセス・医療政策・医療経済・HIV・医薬品供給・顧みない病など多岐にわたります。




Q.つまり、国境なき医師団とか青年海外協力隊とかって事??

A.どちらかというと、それは直接個人が個人を治療する、教育する国際医療に括られる方だと個人的には思います。




Q.国際医療と国際保健とは違うの??

A.明確な線引はありませんが、個人的には違うと思います。
ざっくり言うとシステムや個人が全体を包括的に健康管理するのが国際保健です。
一方で個人が個人を治療、ケア、指導などするのが医療です。なので、国際保健の中の国際医療というのが個人的な解釈です。




Q.つまり、シュバイツァーやマザーテレサのようになりたいのか??

A.尊敬はしています。ですが答えはNoです。憧れもありません。
そもそも、医師でも看護師でもない僕には無理です。恐らく、それは上記の国際医療の方だと思います。もちろんとてもやりがいはあるとは思います。ですが、自己犠牲の上に成り立つ国際協力・開発援助は本来あるべき姿ではありません。僕には一生を祖国でもないインドやアフリカの諸外国の片田舎に捧げるのは今のところ無理です。
それに途上国の方は臨床に関してはものすごく優秀です。祖国への思いも違います、これからの時代、パッと来てぱっと帰る日本人よりもそう言った方がそれらを担うべきだと思います。



Q.本当に途上国の人が優秀なの?

A.本当に優秀です。潜在能力も相当高いです、臨床じゃ僕は太刀打ち出来ません。ただ、多くの場合はシステムがずさんで管理ができてません。それが1つの大きな問題の場合が多いと思います。そういった部分をサポートしながら、オーナーシップを構築させていくのが大事かと。




Q.国際保健ってつまり医療方面での国際協力って事?

A.Noではありません。そう捉えて問題はないと思います。ただ、ビジネスとして成り立ったり、プロとして給料をもらってる人もいます。NPOの様に全ての人がボランティアでやってるわけではないので、一般的に言う100%無償の善意でやってる国際協力という訳では無いです。



Q.Global Healthは多岐にわたるけれど、何を専門にするの?

A.全部です(笑)こう言うと誤解されそうですが、僕が専攻しようと考えてるのはHealth ManagementあるいはHealth Administrationといわれる部分。つまり保健システム・政策の立案や保健医療関連のプロジェクトのマネージメント、あるいはコンサル業務のプロフェッショナルです。立体的に問題を解決出来る人間でなくては意味がありません。なので全て包括的に出来る様になりたいです。




Q.つまりGeneralistって事?

A.上記のQでもあるように、Health方面のSpecialistであり、Health分野ではGeneralistです。どっちからもよそ者扱いされる一番損する人間です(笑)
サッカーで例えると、マンチェスターユナイテッドのエース・ルーニーの様なエースでありながら前線ならチーム事情に合わせて、ストライカー・トップ下・ウィングまで出来きてシュートもパスもドリブルもフェイントもヘディングも足も速いのに運動量も多い、コンタクトにも強い。しかも守備まで全部出来る様な必要不可欠な人になりたいです。
そういう意味では、医療全般を押さえて、しかも、化学式まで書けたり、分子レベルで生体内の現象が話をできる学部のバックグラウンドは役立ってるかもしれません。
Multi SpecialistあるいはExpert Generalistとか言われるようになれば幸いかと。




Q..なぜHealth Management/administrationなのか?

A.昔からコーディネートや監督業務、あるいはプロ・コーチ、教員やりながらの指導者みたいな職業には興味あって、全体を管理して”育てる”のが好きだった。多分それの影響もあります。
あとは、ここまで色々勉強してきた結果から、シュバイツァーの下りでも回答したように途上国の少なくとも医療従事者は極めて優秀です。ただ、多くの場合、諸外国のシステム(多くは旧植民地時代の支配国)をそのまま輸入しているだけなのであまり効果的に機能してない事が多いと感じました。だからこそ、システムやプロジェクトのきちんと最適なadministrationとmanagementが大事なんだと思います。
現地を担っていく現地の人たちをサポートしていくのが諸外国から派遣される人たちの役目であり、引いてはプロジェクトが終わっても「持続可能な開発」に繋がると思うからです。



Q.何年くらいイギリスに居るの?

A.本来ならばイギリスの大学院は1年コースがメイン(※注:2年分を1年に凝縮してるので逆にハード)ですが。僕の場合、新卒(海外では数年間職歴を積んで大学院に戻ってっというのが割かし当たり前)のしかも転部だったので、実質二年は掛かります。とてつもなく優秀な成績を納めれば一年で出ることも可能かもしれませんが。僕の英語力じゃ99%無理です。なのでみなさん遊び来て下さい。



Q.職歴を積むことを考えなかったのか?

A.ほとんど考えませんでした。僕が前の学部卒で踏めるフィールドと今後携わりたいフィールドがあまり関連性が無かったので、職歴を積んでもそれを有効に働かせるとはあまり思えなったからです(お金を貯めるという意味では考えました)。何より、その仕事に興味が全然持てなかったので(笑)それを後2,3年やるのは考えただけで苦痛でした。ならば、職歴のない不利な状況でも、早く転部してしまおうと思いました。



Q.卒業後はどうするの?

A.決めてません。民間でHealthコンサルタント、国際機関のヘルスセクター、シンクタンク。他の国際保健・国際医療の方よりもHealthに対するこだわりは低い方なので専門職の人からは毛嫌いされる総合職のJICA職員にも魅力を感じてます。あるいはDrPHを目指してあと3年位イギリスに残るか、アメリカに行くか?とにかくGlobal Healthや国際開発にアクセスしやすい環境に入れたらいいなと思います。



Q.日本でも困っている人は沢山いるのに、何故海外なのか?Global Healthなのか?

A.一言で纏めると”自分のため”です。
別に日本を見捨てたわけではなく、機会があれば是非やりたいです。
ただ、僕自身が諸外国に行くのも飛行機乗るのも大好きで、知らない土地や文化に触れたり、そういう文化で育った人達と出会う事に大きな魅力を感じています。また、日本人でもそういった方向でご活躍されている諸先輩方、同年代の人のほうが人間的に魅力を感じてしまっているからです。そんな人達に巡りあえて、異国の地にいけて、人のためになって、お金までもらえる。おまけに飛行機まで乗れる。こんな美味しい仕事は僕にはありません。
だから”自分のため”です。
それに、経歴でも分かるように子供の頃からみんなと同じがダメな子で(笑)だからマイノリティの生き方のほうが僕にあってるんです。