【シリコンバレー=白石武志】米国で1日、新型コロナウイルスの累計感染者数が2000万人を超えた。感染者数が1000万人を超えたのは11月上旬で、同国で感染拡大が本格化した2020年3月から約8カ月かかっていた。そこから2カ月足らずで倍増した。カリフォルニア州南部では英国で見つかった感染力の高い変異種がすでにまん延しているとの見方も出ている。

 

米ジョンズ・ホプキンス大によると、米東部時間1日午後の段階で米国内の新型コロナ感染者数は累計2007万人、死者数は累計34万6000人を超え、いずれも国別で最も多い。12月31日の1日あたりの新規感染者数は22万7000人とピークだった2週間前に比べ約1割減ったものの、依然として高い水準にある。

累計感染者数の州別の内訳はカリフォルニア州が229万7000人で最も多く、南部のテキサス州(176万6000人)とフロリダ州(132万3000人)が続く。米疾病対策センター(CDC)によると、カリフォルニア州における直近1週間の人口10万人あたりの感染者数は1日平均91.9人と全米平均(54.4人)を大きく上回り、州別で最も多い。

カリフォルニア州南部のサンディエゴ郡の当局は12月31日、英国で確認された感染力の高い変異種の感染者が郡内で新たに3人みつかり、計4人になったと発表した。4人はいずれも男性で、これまでのところ相互に接触した形跡は確認されていないという。

同郡当局は声明で「変異種は地域社会にまん延していると考えている」と述べ、専門家の見方として「今後、数日から数週間でより多くの感染例が確認されるだろう」と指摘した。米国ではこれまでにコロラド州やフロリダ州でも変異種の感染が確認されている。