私は、介護施設で介護職として働いていた。
私には、妻とトイプードルの犬が1匹の2人と1匹の家族。
夢のマイホームを購入する為に、2年間激安の団地に住むことを決意。
11月に引っ越し、バイク通勤30分の距離が1時間になった。
妻は電車通勤していたが引っ越しを機に車通勤になっていた。
結婚5年目そろそろ子供もと考えていた時期でもあり、
妻は3月末で仕事を辞め、自宅から近い職場へ転職する予定だった。
通勤距離は1時間ちょっと。少し遠いが苦痛ではなかった。
距離もあるので4月からは車での通勤に変更しようと思っていた。
11月からそんな生活をしていた
1月下旬の少し雨がパラパラと降っていた。
その日は、夜勤勤務の入りの日で17時半で
いつも2時間前に余裕を持って出発するようにしていて、
その日も15時半に自宅を出発した。
いつも通りの通勤経路。
隣に高速道路がある大きな道路の3車線道路。
真ん中を走りながら緩やかな坂を降りて行く。
走っていると前に車が出てきたので、少しブレーキを握り減速。
その瞬間スローになり、ガタガタと地面に打ち付けられ、
バイクは左側へ、私は右側の車線に転がっていった。
進行方向に足が向いている状態で左手を広げている状態で
仰向けに寝ていた。
この時点で、
「あ、もうこれ死んだ」と思った。
次の瞬間。
追い討ちをかけるように、頭を上げて向かってくる車が目に入った。
ダンプカーだった。
「終わった」と思った瞬間、ダンプカーが私の上を通り過ぎていった。
その瞬間、左手がダンプカーのタイヤに轢かれて1回転していた。
頭の中で、いろんな事を考えながら一瞬だった事が
スローモーションのようだった。
『大丈夫ですか』と声を掛けられる。
「あれ、俺生きてる。」心で想いながら
声を出すも、1月ということもあり、目だけ開いているネックウォーマーに
フルフェイスのヘルメットをしていたので、声を出すも中々伝わらない。
名前を聞かれ、答えるも伝わらない。
その記憶が残っている。
『足動きますか。手動きますか。』など聞かれた。
このときに足を動かす事ができたり、
話せた事で、足は大丈夫。話せてるから頭も大丈夫と本能的に思った。
でも、左手の感覚が全然なく。
自分の手がそこにはないような気持ちだった。
自分からは手は見えなかったので、直感で左手はもうダメかな。
でも、こんな道路で死んでないのが奇跡だと思った。