帰宅して、まるお君を寝かせてから、先ほどの医師の言葉を整理するのですが、奇跡が起きたら、足を切断して生存して家に帰れる。
しかしその方法をいくら望んでも、帰宅できたにゃんこはほぼいない。
足を切断した後の器具などを調べて、どんな方法であれ、ぽん太が元気になって生きて帰ってきてくれれば良いと思いました。
仮眠といっても、ほんの数時間で、翌日学校だったまるお君を起こし、ぽん太が🐈いつ旅立ってしまうか分からないので、まるお君の気持ちを考えると学校に行く前に会いに行き、終業後にまた行こうね、と説得して学校に送り出し、毒母はまた一旦病院に向かいました。
呼びかけても、しんどそうに息をして隅っこで寝ているぽん太🐈を見て、ショックと共に、これまでハッピーで可愛くて癒しでしかなかったぽん太🐈に、感謝の気持ちやら悲しいやらで何とも言えない気持ちになり、またまるお君をここに1秒でも早く連れてこなくては、と思いました。
まるお君と約束していたので、終業後すぐに車に乗せて病院に。
小さな隙間から手を出して、
『ぽん太。ぽん太。ぽん太。ぽん太。』
と呼びかけながら頭を撫でると、身体を動かすことはしんどいのか、頭と視線だけぽすっとまるお君の方に向けて僅かに動かし、静かに呼吸していました。
行くたびに医師から経過を聞いておりましたが、一進一退でした。
毒母とまるお君は、足以外が元気なら、足を切断しても我が家に帰ってくると信じていましたし、どんなにお金と時間とお世話がかかるとしても、家族なんだから一緒に行きていきたいね、と、この先の治療方法について合意しておりました。
帰宅してからも、毒母の電話がなるたびに一瞬でまるお君の表情がこわばります。
まるお君はテスト前でしたので、翌日も友達と図書館に行く約束があるけど、その前にぽん太に会いに行く!と言うので、2人で会いに行き、もう、まるお君の声にしか反応しないぽん太を撫でながら医師の説明を聞きました。
🧔♂️『この子は、元々心臓に疾患があり、血液が滞留しやすい場所で血栓ができて、それが左足の付け根に飛んだのでしょう。
入院してからバランスを見ながらカリウムを投与して、血栓は溶けてきていますが、それはいつ心臓が止まってもおかしくない状態です。我々も頑張りますが……家に帰れた子はほぼいません…。』
でも、昨日の深夜にここに入院してから、朝、昼、夕、翌日の朝、と来ていて、悪くなってるなんて思えなかったし、まるお君の声には必ず反応して頭だけでもまるお君の方に動かしていたから……
静かに快復している状況なんだ、と、信じたかったのか現実逃避していたのか…
まるお君をお友達と約束していた図書館まで送っていき、毒母は一旦、帰宅しました。
ここ数日、寝不足と泣きすぎで疲れていたので、眠れはしないけど、ベッドで横になって一瞬ウトウトしたのかもしれません。
毒母の電話がなり、ここ数日のぽん太についてトランプ氏から、訳のわからないクレームを言われていたので……、またトランプ氏
から電話かしら、と面倒臭く思いながら画面を見たら、ぽん太の病院からでした。
電話があった時は亡くなった時です、て言葉を思い出して、コールしてる画面を見てるだけで動揺してしまい、少し夢現なこともあり、画面が押せない、出たくない。
様々な感情で通話ボタン📞が押せない、と一瞬思いましたが、毒母が出なくてどーする!と思って、通話ボタンを押したものの、声が出ませんでした。
👩『ぽん太ちゃんのご家族様ですか。』
『……………………………。ぅ……。』
👩『今、ぽん太ちゃんが息を引き取りましたので、お迎えをお願いします。』
『……………は、はぃ……ありがとうございました。なるべく早く向かいます。』
兎に角、声を発する事が難しかったです。
電話を切った後、いったん、おじさんみたいな鳴き声で泣きました。
一息ついて、すぐにまるお君に電話しました。
普段は毒母のLINEも電話もマル無視していたまるお君もこの時は一瞬で電話に出ました。
『……………………。もしもし………。
……ぽん太が死んじゃったー。お迎えに行かなきゃ。今からそこに迎えに行くから、LINEしたら出てきて!』
『………はい。』
4、5日ぐらい寝ずに激闘した気持ちでしたが、結局、2日半ぐらいで。
我が家のアイドルぽん太🐈は、あっという間に天国に行ってしまいました🐈。
迎えに行く前に、治療方針やこちらの考えに文句ばかりのトランプ氏にも天国に行ってしまった事を報告した所、謎に、俺も行く、と言うので、トランプ氏と合流した後にまるお君を拾うことになり、若干の時間のロスがありましたが、3人で病院に行くことになりました。
病院に着くと、トランプ氏は車で待つというので、毒母とまるお君の2人で病院の裏口から案内され、つい数日前まで我が家にいたぽん太とは全く違う痩せて毛艶もない姿で横たわっている姿と対面し、今朝撫でたばかりのぽん太とは、更に別人のように感じた姿で横たわっていました。
よく頑張ったね。よく頑張ったね。
それしかかける言葉はありませんでした。
まるお君が大事に大事に車に運び、そのまま動物霊園にいきました。