少し前に、まるお君がわざわざ伝えてきました。
『見にきていい、ていう意味じゃなくて、一応お知らせしておくけど、少し前から解禁されてけっこー皆の親とか観にきてるよ。』
『え。行きたい。』
『見にきていい、て意味で言ったんじゃないよ。一応伝えただけ。』
『なんやねん、この会話。』
こんなやり取りはあったのですが、結局どっちやねん、と思いながらも試合を観に行くことはありませんでした。
(まるお君はビッグマウス発動してるけど、どーせ口ほどにもないだろうし)
昨夜。
『明日、優勝🏆するかもしれないから遅いかもしれない。』
『………あんた正気?』
『いや、マジで。』
『どーしてそんな性格になっちゃったんだろう。』
『夕方までかかるから、塩分チャージも持って行かなきゃ。』
今までの大会で惜しくも優勝を逃した、とか、ベスト8、とか、ありません。
とうとう、本当のヤベーやつ、てのになったのでしょうか。
昨夜はまるお君の人格と将来が心配で動悸と溜息がとまりませんでした。
今朝は全ての言葉を飲み込んでまるお君を試合に送り出し、二度寝を楽しみました。
友人からのLINEの音で目が覚めて、やり取りをしたりマンチカンズ🐈🍼を撫でていると『近いし、観に行ってみようかな。』と、急に思いたち、気配を消すために髪も巻かずに地味な色の洋服を着て、何時頃出場するのかも分からないまま、とりあえず会場に行きました。
お昼になっちゃった。休憩中かしら。
あら。試合してる子達も沢山いるわ。まるお君がいつ出るのかどーやって分かるんだろー。それにしても凄い人数だから、試合どころかまるお君すら発見できないかも。
ウロウロしながらなんとなく歩いていたら、目の前でまるお君が試合をしていました。
奇跡。ビデオ録画ぽち📱。
あ。ミスした。お。決めた。なーんか顔に気合いがたりないなー。
『声、出していこー!!』隣で違う学校の中学生達が仲間に声援をとばしています👦👧。
『まるおーっ!いけー!声だしていこー!!!』
大声出したい。スゥーーーーッ。
耐えたわよ。大人だもの。
この試合は勝ったようで、コーチとグータッチして観客席に戻って行きました。柱の陰からずっと目で追っていたので、まるお君達の拠点も分かったので、バレないようにジリジリと近寄り、横からまるお君がよく見える柱の横にスタンバイして、仲間達と談笑するまるお君をずっと見つめていました。
LINE『上手だったね。次はいつ。』
スマホを見る様子はない。
そんな姿を柱の陰から見つめ続ける毒母。
しばらく皆、出番がないようで、もうすぐテストだからか、仲間達が勉強し始めました📚。
それにつられて勉強する子が増えていきます📚。
LINE『きみも勉強したら。』
教科書、持って行ってるわけないか。そう思いながらも打たずにはいられない。
まるお君と隣の子だけキャッキャしてるか、ボーッとしてましたね。
退屈になったのか、鞄に手をかけました。
お。よし。スマホを見ろ‼︎
‼︎ガバッ‼︎
遠目でも動揺が分かりました。
3秒かからずに毒母と目が合いました。
毒母を見つける天才。愛だわー。
あまりの嬉しさに100万ドルの笑顔で見つめ返してあげました。
数秒、固まっていました。
すぐにまたスマホに📱手を伸ばすまるお君。
『さっき勝ったよ‼︎』とか、入れてくるのかしら。うんうん、見てたよ。
本当に嫌だったらしい。
友人達の『本当は見にきて欲しいけど照れてるんだよー。』というアドバイスを胸に、強気で来てみたんだけどね。
本当に嫌だったらしい。帰るよ。帰りますよ。
車に乗ってから暫くすると、LINE。
冷たい態度で追い返したのを悪いと思ってるんだろうな。ヨシヨシ。思春期だもんね。分かってるからいーよ。
LINE『自販機でお茶買うからPayPay送って。』
思春期モンスターなんて、こんなもんよ。
送ったわよ。即座に。
まぁ、いない方がそりゃ集中できるわよね。
優勝🏆なんてするわけないけどさ、ベスト8とか目指して頑張れ。今日は遅くなるわね。
お家でご飯作って待ってるわー。
1時間後⏳。
LINE『負けたから帰る。◯◯まで迎えにきて。』
早っ。
口に出してない。
迎えに行ったわよ。ご飯の支度を始める時間にもなっていなかったのでね。
帰宅してお菓子食べてスマホでYouTube📱。
『流石にあかんやろ。休憩時間決めてスマホを置いて部屋にいきな。』
『えぇー…。じゃ、仕方がないから30分休憩してからどーするか考える。』
30分経過して、スマホを📱置いて、お手洗いに行き…
マンチカンズ🐈🍼と戯れていますね。
まるお君の将来を思うと溜息しか出ない。
白髪が急速に増え続けている原因の一つは確実にまるお君だろう。
太っているのもまるお君のせいかもしれない。
知らんけど。
思春期モンスターとの土曜日でした。
さ、晩ごはーん。