「あしひきの山桜花 ひと目だに君とし見てば
吾(あれ)恋ひめやも」
「桜花今そ盛りと 人は云へどわれはさぶしも
君としあらねば」
心震えるような美しい景色だからこそ
あの人に見せたい。
あの人と見たい。
「美しきゆかしきものは なにもかも
あなたに見せたい あなたと見たい」
そんな風に心の襞をわかちあえる相手がいることは幸せだと思う。
たとえ、それがかなってもかなわなくても。
友人。
家族。
恋人。
同僚。
たくさんの、大切な人と。
「桜ばな いのちいっぱいに咲くからに
命をかけて われ眺めたり」