久しぶりー!に何かと思ったら...

ハートストッパー(Heartstopper)ってドラマを観ました!



このドラマ、配信前からずっと気になってた(だから観た)んですけど、観てみたら期待の何倍も素晴らしくて感動する作品でした!


青春の甘酸っぱさみずみずしさキュンキュンなんかがたくさん詰まったドラマでいて、その上でLGBTQ+の自己探求においての葛藤いじめといったトピックに向き合うことでクィアラブストーリーを社会的な視点でも真っ正面から描写しつつ、だけど重くもなりすぎず見終わった後にはほっこりとする、とってもハートフルで心暖まる作品でした。


ドキドキな初恋、そして現代のクィアの若者のあり方やアイデンティティー・性の多様性に鮮明なスポットライトをあてた物語に心奪われる、そんな本作。この感動を多くの人に伝えたい!ということで、今回はドラマ『ハートストッパー』のちょっとした「あらすじ」とキュンキュン胸熱なシーンを、原作のグラフィックノベルと比較しながら紹介してみることにします!


これから観るって人にも、もう観たって人にも楽しんでもらえるように、軽くネタバレはしてるんですけど、重要なネタバレは避けてるので、これから観るよっていう人も安心して読んでくださいね!では...










まず主人公はというと...



チャーリー(右)

男子校に通う10年生。クラスで隣の席になったニックに恋をする。ゲイをカムアしていて(というかバラされた)それが原因でイジメを受けていたものの、優しい友だちや大人、家族に囲まれながら学校生活を送っている。


ニック(左)

チャーリーと同じ学校に通う1学年上のクラスメート。ラグビー部のエースで人気者。チャーリーと出会い、思いもよらなかった感情が芽生え...



ここからはドラマの「あらすじ」を解説しつつ、心踊る胸キュンシーンを原作と比べながら見ていきたいと思います!まず、たまたま授業で隣の席になったことから仲を深めていくようになるチャーリーニック

廊下ではすれ違いざまに Hi なんて挨拶を交わす間柄になったふたり。この Hi というたった2文字のシンプルな言葉が、ふたりの関係が進歩していくにつれて、いろんな感情を含んだ Hi へと変わっていくっていうのが、まずこのドラマの注目ポイントのひとつになります。


そしてシーンは飛んで、ニックは愛犬のネリーをチャーリーに会わせたいと、初めてチャーリーを自宅にお誘い。この時点でふたりは友だちです。でもチャーリーはニックのことを恋愛対象として意識し始めていて、ニックにとってもチャーリーのことが段々と気になる存在に...

そしてチャーリーとニックが家の中でゲームをしていると、いつのまにか外ではが降っていて、はしゃいだふたりは外へ。それでもって上のシーンです。他の誰にも邪魔されない、2人(と1匹)だけが共有する楽しいひとときに時間を忘れるチャーリーとニック。

もいちど言いますが、この時点でのふたりの関係はプラトニック。それでも真っ白な雪景色の中に広がるふたりだけのロマンチックな世界に、見ているこっちも不思議と暖かい気持ちになれます。

こんなピュアな関係がありますか!










そして今度はチャーリーがニックを自宅に誘う番です。チャーリーはドラムが得意ということで、音楽のセンスはあまりなニックにチャーリーがドラムを教えてあげます。って流れの中(やっぱり!)ふたりの手が触れ合って...


見つめ合うふたりの視線にドキッとしつつも、ここではやんわりと恋愛フラグを回避。その後はソファーで映画鑑賞です。もういちどチャーリーの手に触れようとするニックと zzz なチャーリー。近づいたふたりの手の間にはパチパチっと恋の火花が...静電気じゃないよw


それから家に帰ったニック。チャーリーに対して芽生え始めた感情の正体に確信が持てず、不安と混乱する気持ちの中、グーグルを開きます。ここは苦しく胸が締め付けられるようなシーンであるのと共に、現代のクィアの若者の実体験を代弁したような秀逸なLGBTQ描写が冴えるシーンでもあります。

ニックが悩みながらも自分自信のアイデンティティーについて納得できる答えを見つけていく過程も、丁寧で肯定的に、そして現代らしく描かれているっていうのが、このドラマのLGBTQ作品としての魅力のひとつなんです♥️










そんで、その後に色々とドラマチックな出来事があったんですが、とりあえず話は飛びまして、こちらは雨の中チャーリーの家を訪れるニック。この前夜に何があったのかはネタバレしないので本編を見て確かめてみてくださいね!

ちなみに、ニックが着ているトレーナーに描かれた「スーパードライ」っていうのは、ビールではなくてイギリスのファッションブランドだそう。このブランドのロゴが入った洋服は、ドラマでは別のシーンでニックが着ていたり...って細かい小ネタなんかもドラマの中には隠されてるので、もう見たって人も気づかなかった人は見返して探してみてくださいね!


ずぶ濡れなニックの突然の訪問に驚くチャーリー。どういう展開になるんだろう...と、胸がドキドキするシーンなんですけど、この後「おばあちゃんの所に行くんだからパジャマ着替えなさいよ」ってチャーリーママが割り込んできて、ちょっとしたコミックリリーフ(シリアスな空気を和らげる笑い)が入ります。そして、それを聞いたニックが見せる...

(かわいいなっ)って気持ちがダダ漏れてる笑顔が、もう堪らんく萌え/////
ええ、こうゆうの弱いです、私。


チャーリーが困っている時にはニックが助けて、ニックが悩んでいるときにはチャーリーが寄り添ってあげる、そして相手の立場で物事を理解しようと不器用ながらも努力し合う、そんなふたりの関係性が本当にステキすぎるの♥️

作品を通してお互いがお互いに言い合う「ごめんね」そして「謝らないで」は、ふたりが交わす印象的な言葉のひとつ。それは「どんな自分でも、自分を否定しなくていいんだよ」っていう、このドラマが伝えたい大切なメッセージを表しているかのよう。


どしゃ降りの雨の中、傘をさして帰るニックを後ろから走って追いかけるチャーリー。ニックが「なにか忘れものでもしたかな?」って聞くと「うん」ってチャーリー...って、忘れものっていったら「アレ」しかないよな!

傘の下で何が起きているかはご自分の目でお確かめを。ちょっとネタバレが過ぎたかもしれんけど、こうゆう胸キュンなシーンは、これ以外にもたくさんあるので許してくださいね♥️


それで翌日、この Hi は見てるこっちもムフフ♥️ってなっちゃう Hi だよね。









...ちなみに、ここまで紹介したのは全8話のうちの4話までのシーン。この他にも、もっともっとドキドキして胸熱なシーンが詰まったドラマなので、それらは実際に見てキュンを感じてみてくださいね!

でもって、このドラマはニックとチャーリー以外の登場人物たちも、とっても個性的で魅力的なんです!というわけで、そんな彼らのこともご紹介...


タオ(左)チャーリーの親友で、映画オタク。いじめられていたチャーリーのことを心配する気持ちから、ニックや取り巻きに厳しく当たることも。


エル(真ん中)チャーリーの親友。トランスジェンダーをカムアウトして、チャーリーたちの通う男子校から女子校へ転入。前の男子校ではイジメも受けていて、転校先ではなかなか友だちが作れず不安な気持ちで学校生活を送ったりもするけれど、性格は明るくてしっかりもの。


アイザック(右)チャーリーの親友で、読書が大好き。口数は少ないけれど思慮深くて良い奴。ちなみに原作の中でアイザック的な立ち位置のキャラクターはアレッドという名前で、アイザックはドラマのオリジナルキャラ。



タラ(左)&ダーシー(右)エルが転校先の学校で出会ったふたり。人気者のタラは、ニックに気を寄せているなんて噂も。でもこのふたり、いつも一緒で「普通の友だち」にしては、ちょっと仲良し過ぎるような気もするけど...



アジャイ先生(胸元のレインボーバッジが特徴)チャーリーが唯一ゲイであることを打ち明けている大人*。踏み込みすぎもせず遠ざけすぎもせず、適度な距離感で的確なアドバイスをチャーリーにくれる。

*原作の設定だとチャーリーは両親にもカムアしているけれど、ドラマでは詳しく描かれていないので設定は不明。


トリー(...いつも突然現れて、いつも何かを飲んでいる?)チャーリーの姉。一見クールで、少し変わり者な感じもあるけれど、じつは弟のチャーリーのことをとっても気にかけている。

@cormachydecorrin / ig

ベン(右)&ハリー(左、写真はオフショット)ベンはチャーリーの彼氏。クローゼットゲイで、自分自身は「ゲイではない」と断言しつつ、ゲイをオープンにするチャーリーにも辛くあたります。インターナライズドホモフォビアを示唆するようなキャラクターで、これもLGBTQのひとつの在り方。

ハリーはニックとつるむ仲間グループのひとり。ふたりともドラマの中ではイヤな奴だけど、もちろん演じる俳優さんはそうではないなのでご安心を。


あとはニックのお母さん役として、あのイギリスが誇る大女優さんが出演してます。調べるとすぐ出てくるんですけど、ここではネタバレしないでおくのでご自分の目でお確かめを!(ヒントはオスカー女優)









恋心とか色々とひっくるめてピュアで初々しい感情や、人間関係に悩んだり、自分に自信が持てなかったり、自分のあり方を模索したり...といった、思春期の若者の不安定な気持ち不安を抱える姿を、クィアの若者が抱える葛藤困難などといった克明なLGBTQ+描写と一緒に繊細に描き出して、それでいてハッピーな気持ちにもなれる、とってもキュートハートフルでステキなドラマなので、まだ観てないって方にはぜひ観てほしい!

...いや、もう観たって人も何度でも!1話30分前後の全8話なのでサクッと観れちゃいます。それと原作も日本語に翻訳されてるので、こちらも気になる方はチェックを。英語版ならネットで無料で公開されていますよ。

そんで最後に、今回の記事はツイッターでお見かけした、とあるスレッドを参考に書かせていただいたんですけど、なにも言わずにパクんのはなんか申し訳ないのでURLを載せときます。でも完全ネタバレしてるのでご注意を!