機動戦士ナスティガンダム 残像と黄昏【4】 | 0206 只今、制作中?

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【チャプター1】

地球連邦軍の機動巡洋艦《リンディスファーン》は かつてサイド5と呼ばれたスペースコロニー群が在った宙域に進路をとっていた。
一年戦争初期の戦闘で壊滅したサイド5の跡はコロニーや宇宙艦艇の残骸等の大量のジャンクやデブリ群が漂う空間だった。
戦後、俗にジャンク屋と称される回収業者が大挙してこの宙域を狩場とした。
放棄され塵となった物の多くが貴重な資源となり得たし、無傷に近い兵器類を回収する事も珍しい事では無かった。
事実この回収業で侮れない財を成した者も多く、地球連邦政府に対して経済的、政治的な影響力を行使する者も生まれた。
だか二十年に近い時が流れても暗礁宙域と呼ばれるこの辺り一帯は完全に綺麗にはならなかった。
それでも スペースコロニーの建設が可能な位の空間は確保されつつあり、事実サイドに属さない企業や団体の所有するコロニーが建設されていた。
近年になって漸く新たなサイドの建設が正式に動き始めた所であった。

「《ルナ・ツー》では無く、何でこんな所まで…。」
《リンディスファーン》の副長ビル・チューズデイがグリーンオアシスを脱出して以来の消えない疑念を口するのは何度目か。
イラルと呼ばれる武装組織の襲撃により、正規のクルーすら揃わないまま《リンディスファーン》は艦の艤装工事を行っていた《グリプス1》を緊急発進した。
《グリプス1》とはスペースコロニー、グリーンオアシスの2バンチコロニーであり、地球連邦軍の工廠である。
そこで開発された新型モビルスーツの受領が今回の主任務であり、そのまま実戦配備となるのかまでは聞かされはいなかった。
しかし、現実に回収出来たのはプロトタイプとも呼べない実験機が一機だった。この開発途上の機体《ナスティ》が艦にとって最大の戦力である事実が《リンディスファーン》が置かれた状況を如実に示していた。
《ナスティ》の奇跡的な働きが無ければ《リンディスファーン》は撃沈されていたかも知れ無かった。
ビルにとって それは寒気がする程の現実である。
《ナスティ》の戦果は一機のMSの戦闘実績としては破格の物であり、回収した戦闘データはビル達を驚愕させた。
そのだった一機のMSの奇跡が艦の命を繋いだ事実はビル達正規の軍人達にとってある意味 恐怖である。
自分達の運命が砂上の楼閣にある事の証明に他ならないからだ。