10月上席 4日、9日
落語(日替) 瀧川鯉三郎(6~10日)
        昔昔亭昇(1~5日)
落語(日替) 春風亭昇々(3・4・6・8・9日)
         桂伸衛門(1・2・5・7・10日)
紙切り(日替)林家喜之輔(6~10日)
コント(日替) コント青年団(1~5日)
落語(日替) 三遊亭笑遊(1・2・8~10日)
講談(日替) 神田松鯉(3~7日)
 ―仲入り―
漫才      宮田陽・昇
落語(日替) 桂小文治(1~4・7日)
         桂伸治(6・8~10日)
奇術      養老瀧之丞(休演)
講談      神田伯山

 

国立演芸場も立替工事で休館、10月は国立劇場の菊之助の義経千本桜を観たかったのですが、スケジュールの関係で断念、その替わりではないですが、演芸場の10月上席、休暇も利用して伯山がトリの公演を観てきました。

 

4日は松鯉が最近頻繁に採り上げる水戸黄門の雁風呂由来、実演で4回目でしょうか。このネタでどうこうということはあまりないのですが、何となく品とほっこりした感じを受ける作品です。トリの伯山は大高源吾、歌舞伎では松浦の太鼓ですね。先般秀山祭吉右衛門追悼で白鴎が演じ、12月の南座では仁左衛門20数年ぶりに演じます。歌舞伎は松浦の殿様を中心に、其角、源吾が描かれるのですが、講談では源吾の腹がメインとなり話されます。以前に松鯉と愛山で大高源吾は聞いていますが、伯山でははじめて(神田派ばっかり笑)。ドラマとして聞かせてくれますね。

 

9日は開口一番の伯山弟子の梅之丞の出世の春駒、まだ入ってそんなに経過していないのに口跡が爽やかで会場を完全につかんでいました、大いに期待。昇々の鈴ヶ森で笑い、笑游の野ざらし、一番エッチで昔の寄席の空気を持っている噺家、小三治とは別世界の大爆笑野ざらしでした(奥様方は一寸困惑していた様子)。桂伸治の粗忽の釘は一寸??、ふわふわして部分的には面白いが流れていない。トリの伯山は10月歌舞伎座で採り上げられている荒川十太夫、松鯉の荒川十太夫とは全然違うテイストで、講談としては講談師よりも人物が浮かびあがる松鯉の先般の歌舞伎座での公演がこの噺については圧倒的に良かったですが、伯山の緩急のつけたドラマティックな十太夫も魅力的、流石だと唸った次第。10月上席は全日完売御礼とのこと、伯山の面白さからすればむべなるかな、堪能しました。それにしても国立演芸場2100円、安い!、では。