未来へつなぐ国立劇場プロジェクト
初代国立演芸場さよなら公演
第522回花形演芸会
落語「雨乞い村」 古今亭今いち
漫才 ママタルト
上方落語「打飼盗人」 桂華紋
落語「三方一両損」 古今亭志ん五
   ― 仲入り ―
落語 ―ゲスト― 柳家三三
曲芸 丸一小助・小時
落語「臨死の常連」 柳家わさび

 

小生はクスクスしていましたが、ママタルトがダダスベリした後、次の桂華紋、はじめて聞きましたが、好い意味で大阪臭くて良い噺家、打飼盗人、関東では置泥ですね、よく採り上げられる古典落語ですが、華紋自体が一寸やんちゃっぽい空気を持っているので、何やらリアリティのある感じが出ていたように思います。その後が古今亭志ん五、ベテランと思っていたらまだ花形(笑)。寄席で短い時間で聞いたことがあるだけで、今回の長尺は初めてですが、華紋と真逆のキャラクターで、最初は少し抑え気味に、そして自分のスキルを確りと見せる三方一両損、良かったです。

 

中込後、ゲストの三三、お得意の加賀の千代、この手の話は三三は絶対外しません。それにしてもよく練られた笑いの絶えない良い噺。そしてトリがわさび、7月の国立演芸場の独演会はコロナ罹患で行けませんでしたが、今回は素晴らしかった!自作の臨死の常連、幼い頃から何度も臨死体験で地獄門の前に行く吉田君、鬼とのやりとり、同じく臨死体験の人を希望を持たせて現世に戻していく過程での笑い、わさび節炸裂といったところ。この噺は何と最後ホロっと胸がキュんとするサゲというかエンディング、柄にもなくなぜかうっすら涙が浮かびました(笑)、これで2100円!何というコスパ、流石はお国の演芸場。立替工事でその間はどうするんだろう?では。