らくごカフェにて。

現代の生きる伝説(w)、神田愛山の講談を聞いてきました。皮肉屋で人見知りで元アル中で、でも実力派誰しも認める神田派の重鎮、生で初めて聞くことができました。らくごカフェ、満員でも50人程度、それがコロナ対策でおそらく30人程度の座席で運営されていました(満席)。まくらも皮肉屋で面白い、さすが年季が違う。伯山人気で講談界が盛り上がっていることは喜ばしいながらも、ちょっと戸惑っている気持ちがあるのが滲み出ているようで、その点も好感。

 

清水の次郎長は実在の人物で、明治に入り講談士に金を渡して自分の来歴や武勇伝を全国に広めさせたとのことですが、変な人物ではなく、モノホンの侠客として活きてきた自分のことを(脚色はありながらも)知って欲しかったのでしょうね。講談での任侠物は、孝行、義理と人情が中心テーマですので、スカっとしたり、板挟みで苦悩する姿などが見所となりますが、羽黒の勘六、聴きやすいネタでした。休憩後の私小説シリーズよりは、愛山本人をモデルとしながら講談士と将棋指し(天才ながら年齢でプロになれず、賭け将棋で全国を周る人物)とのドロドロしつつも情のある話でした。かなり女流講談士について辛辣に言う場面もあり、これを舞台にかけた時はひと悶着あったようです。押し引きのバランス良し、口跡よしで大いに楽しめました。

 

今日のチケット代金は2000円。講談は1500~3500円位で気軽に行けることもあり、今後落語と共に定期的に聞きに行こうかと思います、では。