2021年2月13日(土)15:00開演(14:30開場)
東京文化会館 小ホール
テノール:フランチェスコ・メーリ
ピアノ:浅野菜生子
ロッシーニ:「音楽の夜会」より「約束」
ドニゼッティ:ああ、思い出しておくれ、美しいイレーネ
ベッリーニ:お行き、幸せなバラよ
ルイージ・マイオ:アルケミケランジョレスカ【世界初演】
~ミケランジェロの 火、風、地、水の詩によせて~
肉は地となり(詩篇197、215、110)
私は水となり(詩篇231)
どれほどの木や風が(詩篇57)
火はすべての害となるだろう(詩篇122)
トスティ:最後の歌/理想の人/君なんかもう愛していない/魅惑/夢
マスネ:オペラ『マノン』より「目を閉じれば」(夢の歌)
ヴェルディ:オペラ『ルイザ・ミラー』より「ああ!自分の目を信じずにいられたら~穏やかな夜には」
ジョルダーノ:オペラ『フェドーラ』より「愛さずにはいられぬこの想い」
プッチーニ:オペラ『トスカ』より「星は光りぬ」
(アンコール)
デ・クルティス/忘れな草
トスティ/暁は光から闇をへだて
ドニゼッティ/歌劇『愛の妙薬』より「人知れぬ涙」
レオンカヴァッロ/マッティナータ (朝の歌)
トスティ/かわいい口元
レハール/喜歌劇『ほほえみの国』より「君はわが心のすべて」
カルディッロ/カタリ・カタリ(つれない心)
ディ・カプア/オー・ソレ・ミオ
プッチーニ/歌劇『トスカ』より「妙なる調和」
ヴェルディ/歌劇『椿姫』より「燃える心を」
1回券:S席5,500円 A席4,400円 B席2,750円 25歳以下1,100円(要証明書) 予定枚数終了
※ご来場時に座席のご移動をお願いする場合がございます。予めご了承ください。
1回券:S席〈注釈付き〉5,500円 A席〈注釈付き〉4,400円 B席〈注釈付き〉2,750円 25歳以下〈注釈付き〉1,100円(要証明書) 予定枚数終了
※収容定員制限が再度強化された場合、ご購入のお席は払戻しの対象となり、ご鑑賞いただけません。
新国トスカでのメーリの気持ちの良いイタリアンヴォイスを堪能した訳ですが、12月だったか東京文化会館に入った際に、もうないだろうなと思っていたメーリの小ホールでのリサイタルのチケット有無を聞いてみたら、注釈付きの座席であればあるとのことで、その場で購入しました。但し緊急事態宣言が延長されたので、これは無理だ、と思っていたら、予想外に注釈付席も入場できますとのHPで発表されていました(歓喜)。それにこのお値段、呼び屋が対応すれば、メーリだとピアノ伴奏とは言え、1万数千円で設定はしているはず。それが上記のお値段なのでした(びわ湖公演も同じ位でしょうか?)。
ベッリーニの有名な、幸せな薔薇よ、位には既に喉も出来上がって絶好調。また代役の浅野のピアノがチャーミングでメーリとの呼吸もバッチリ。前半最後のアルケミケランジョレスカという作曲家の作品は世界初演(1曲除く)とのこと。大変聴きやすい曲でありました。
後半のトスティ、理想の人、大好きな曲ですが、何と端正で且つ明るい声なんでしょうか。過去聴いた中ではサバティー二が最高でしたが、メーリは更に喉を解放した声でストレート、なのに知的にもコントロールされていて素晴らしい。本人曰く、歌うため、声を維持するため、人生の他の楽しみは殆ど捨ててきたとのこと、短命に終わっていないのは、こうした努力があるからなのですね。マノンでフランス語になりましたが、ここでも柔らかな自然な語感、それからのイタオペ名曲3曲アリアではフェドーラからの愛さずにはいられないこの想いが圧倒的でありました。最後は新国で二度聴いた星は光りぬ。コンサートホールでの歌唱でよりピアニシモの表現が繊細でした。さてアンコールと思ったら、上記のように何と10曲!!しかもレハールを除くとゴールデンレパートリー。殆ど3部制のようなコンサートになりましたが、日本最終公演であったからかもしれませんが、ボルテージが更に上がってきました。いやはや、アドレナリンがたっぷりと出たコンサートでした、では。