ブラームス交響曲3番

 

1. カルロ・マリア・ジュリーニ ウィーンフィルハーモニー管弦楽団(DG)

   渾身の演奏というのはこの演奏のことだと。晩年のテンポが極端に遅くなった

 ジュリーニですが、この3番と4番の演奏は至高。歌に溢れ、ウィーンフィルのオケとしての

 魅力が満開となったこの録音は3番のファーストチョイス。

 

2. マレク・ヤノフスキ ピッツバーグ交響楽団(ペタトーン)

 ワーグナーシリーズの録音で名を挙げたヤノフスキ、これまでの来日ではオーケストラ

 トレーナーとして優秀な人として扱われていたが、まだ一連のワーグナー録音がが

 出始めた頃にベルリン放送響と来日した時のブラームスはその推進力、構成力で圧倒

 されられた超名演でした。日本の聴衆の熱い反応にヤノフスキもオケも少し驚いていた

 表情も印象的でした。この録音は音楽監督だったピッツバーグ響とのものですが、

 全く揺らぐことなく、同様の感動を与えてくれます。

 

3. ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリンフィル(70年代チクルス)DG

  繰り返しブラームスを録音し、素晴らしい演奏記録を残したカラヤン。交響曲では1番と

 3番が相性も含めてピッタリ。カラヤンはある意味、ドイツ音楽は素直に演奏させる人で

 2番はその意味で物足りさなさも感じるのですが、3番は過去から最晩年まで素晴らしい

 演奏のオンパレード、特にこの70年代のこの録音はオケの機能も最高潮で、特に第1楽

 章の音楽作りの上手さは脱帽。

 

次点は、聴き応えのあるヨッフム・ロンドンフィル(EMI)、ベーム・ウィーンフィル(DG)、レヴァイン・シカゴ響(RCA)、豪快なクナッパーツブッシュ・BPO(各種あり)、クナッパーツブッシュ・シュツゥットガルト放送響(ヘンスラー)、ワルター・コロンビア響(CBS)。