可愛らしい顔で笑いかけてくる1歳の子供に少しずつだが可愛いと思える感情が芽生えてきていた。
楽しい、嬉しい、悲しい、嫌を真っ直ぐに表現してくる子供になんて無邪気なんだろう。と思った。
少しずつだが歩けるようになり、外に散歩に行ったり、公園に遊びに行ったり、保育園にも通わせるようになった。
そのタイミングで中途採用された会社で久しぶりに社会に出て働くことになった。

だが、その職場の人間関係が本当に悪かった。
そこの職場は女性ファーストという風潮が強かった。アクティブな女性が多く、私より10個、20個上の人が多かった。
未経験で入社した私は、使い物にならなかったので、煙たがられた。
男性社員からは「若い」という理由で色目を使って話しかけられたり、仕事を優しく教えてもらうことが多かった。
それを見ていた女性社員たちは面白くなかったので喋りかけても無視されたり、一人ランチに誘ってもらえなかったり、子供が熱を出して、早退させてもらうときには「また?多いね。」と小言を言われたりした。

その頃、旦那の帰りは22時を過ぎるのが当たり前になっていたので、子供のこと、家事は全て私一人でやっていた。義実家にいたので、休む暇もなく、みんなの分の家事も全てやった。
それらのストレスを家に帰ってきた旦那にぶつけることで発散していた。
「何で帰り遅いの!!」
「子供の面倒を見て、家事して、私はこんなに頑張っているのに!」
「どうせ浮気してるでしょ!」
「そこらへんの女と遊んでたんでしょ!!」
毎日毎日質問攻めにしては泣いていた。
そんな姿を見ていた子供は何も言わないが、ちゃんと見ていたのだと思う。
喋れるようになった子供は、旦那に対して怒るときに強い口調で言うようになった。
その口調は私が旦那に責める時の言い方を真似していたものだった。
こんな小さな子が、私の影響を受けてしまっている。そんな事実がショックだった。
もう、こんな姿は見せないようにしよう。という思いはあったが、ストレスの発散方法が分からなかった私は旦那に当たり続けた。
そして、その怒りの矛先は義父母にも向けるようになった。


続きは明日。