最初、払っていたと書いていたくせに、婚費を払っていないとのちに書いた嫁とその代理人に不快感全開で訂正と謝罪を求めた試験前日の調停。調停委員すらも、ひらたくいえばそんな相手の非を責めたって認めようとしないんでしょうから指摘したってしょうがないですよ、それより各申し立てに関して話を前に進めましょうよ、なんて言って、嘘をつかれたままのオレの不快感を置き去りにしようとする始末。
 あなたがたがそうやって、自分たちには非を責める権限がないとくりかえし、悪いものを悪いと言わない態度を悪用して、彼女らは嘘までつかって私の権利を侵害しているんですよ!あなたがたが保身という、職業選択の自由よりも、悪いもんは悪いといえる表現の自由を行使して詰め寄れば、かならず嫁たちはくり返し嘘をつくやり方を改めます!…てな主張を一点張りしたら、調停委員である調査官は言った。「なぜそう言い切れるんです?」
「人間だからです!」オレははっきりとそう言い返した。
 実際そう言われて調停委員がきちんと矛盾を指摘したあと、嫁はようやく、別居中でもオレが毎月オカネを払ってきたことを認めた。悪いこと、グレーなことをやり通そうとするニンゲンは、はっきりと悪いことですよそれは、と他者が言えるのなら、やり通せないと観念するものである。それが証明されたことを、調停委員、調査官はもっと重く受け止めてほしい。調停委員や調査官にそのような気概があれば、日本で連れ去り別居離婚手法はもっと正しく減るとおもう。
 本題に関係ない。我々にその権限はない。そういって付随する違法行為に不快感を示すことを捨て去り、事務的な話の前進ばかりを急ぎ、ニンゲンの感情やジジツの、一連の流れを切り離して論じようと裁判所の者共はしたがるが、それはグレーゾーンを悪用せんとするものたちの共犯になる、罪になるということをもっと自覚してほしい。
 とはいえ、1つの嘘を指摘し、訂正の認識をもたせるまでに四ヶ月以上もかかった。このことは、しらを切る他者に反省を求めることの難しさというか、面倒臭さをあらわしてもいると、オレは学びはした。面倒だから捨て置いていいという話でもなかったが。
 訂正の認識をもったようではあるが、謝罪はされていない。オレは渡辺晶子に懲戒の苦情を出すことは、まだ全然、改める気はないな。