ほとんどの人が農民だった頃、
外で、
汗をかいて働いていたなら、
塩分はたくさん取りたかったろうな。

そして、
目に見える範囲の幸せを守れるだけの動きでいいから、
寧ろ血の気が多いとケンカになるから、
鉄分は必要なくて、
ご飯のあとすぐ緑茶を飲めたんだ。


病や、天狗や盗賊や武士や、飢饉や、もしかしたら詩情に対応しようと、
現代のかたちができた。

いま、塩分よりも鉄分よりも、
鉄が欲しい石油が欲しいという世界で、
言わば病や、天狗や盗賊や武士や、飢饉や、もしかしたら詩情はその筆頭餓鬼として、
互いに互いを迷わせているんかな。


米をつくりたい畑を耕したい魚をとりたい肉を育てたい。
漬け物を食べたい、お茶を飲みたい。

今を覚えたら昔には戻れないなんて言葉を聞いたけど、
昔に戻りたいんじゃない。
昔に戻れなんても言っていない。
だって自分の昔は既に農家では無かったのだから。


昔の自分は、
どこに誰がいるのかも知らなかったし、
今もまだ、
少しだけ知れた程度だ。

増えつづける昔をひきずりながら今を広げたい。

未来はほんとーに人それぞれだな。


PS
未だ来るときと書いて未来。