#84: 予備実験 新食感 | Rusty Skull のブログ

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2015年3月から2年間ザンビアでボランティアとして活動。日常と非日常の記録。
現在と回想の混合。


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(今回は報告書風に)

題名: 豆腐作製のための予備的実験


要約: ザンビアにて市販の豆乳を原料として、ニガリを用いた豆腐の製作をするにあたり、予備実験を行った。形状は「ざる豆腐」様を得たが、食感は満足できるものでは無かった。市販の豆乳でも、ニガリによる凝固は確認された。温度管理を課題として残した。

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背景: 徒歩圏内で豆腐の入手が困難である(不可能ではない)。特段、豆腐に愛着があるわけでは無いが、入手困難なので、作ってみたくなった。


目的: 市販の豆乳を使い豆腐を作るための予備実験


装置・道具: なべ、コンロ、ザル、キッチン・ペーパー、スプーン(計量および撹拌用)


材料: 豆乳、にがり(液)
PackedSoyMilk NIGARI


手順: 豆乳を加熱し、にがり液を投入、撹拌した後、50分程度放置。その後、キッチン・ペーパーを敷いたザルで漉す。

固まり始めたところ。
Solidize

ザルに敷いたキッチンペパーで漉す。
Filtering

透明な濾液。1枚のキッチン・ペーパーで十分に漉し取れるようです。
Filtrate

濾液がほぼ落ちきるまで、しばし放置。キッチン・ペーパーの端を少し持ち上げ固まり具合を確認。
Residue

ひっくり返して皿に、乗せて出来上がり。

結果: 見た目は「ざる豆腐」風、箸だと掴めないのでスプーンで。ザンビア産の醤油をかけて食べました。あらっドクロ
OnDish


結論: 食感悪くて失敗、あるいは不完全な凝固


考察: 事前の調査では、市販の豆乳を使っての豆腐作りは、成功の可能性が低そうでした。原因は、飲みやすくなるように希釈・添加で「加工」されているからです。結果が予測できなかったので、予備実験としました。
にがり添加時には、温度条件が重要だと認識していますが、温度計が無い。それもあって、他の条件もかなり曖昧にしています。
にがりの投入で出来上がったのは、大半が2~3mmの粒状の固形物です。ただ、1cm程度の固まりもいくつか視認できました。これで、市販の豆乳でも凝固することは確認できました。

今後も温度計無しで、試作を続けるかどうか検討中。


参考: ウェブ上、”とうふ にがり”で検索した多くのサイト。


謝辞: 今回の実験で用いたのは、先月の一時帰国の際に購入した「ニガリ液」ですが、本実験にあたり、秋田市在住の化学者S氏(分析化学専門)に深く感謝致します。同氏には、昨秋ニガリを航空郵便にて送って頂きました。弊地には未だ到着していませんが、氏のご厚意に謝意を表します。
ちなみに同氏は、送付を容易にする目的で、入手したニガリ液を蒸発乾固せしめ、固形残渣として郵送されました。この一見して「白い粉」が、無事に国境を越えたのかどうか定かではありませんが、アフリカ大陸のどこかで滞貨の大海原に飲み込まれてしまったのではないかと推察されます。
(了)

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