甲州の水信玄餅に憧れて。

水郷佐原あやめパークで気になる和スイーツを見つけました。
東薫酒造の仕込水を使っているという、「蓮のしずく」。まるで水のように、口の中でスーッと溶けていきます。儚い恋のように。
さわらソーダは、すりおろした生姜がたっぷり入った大人のジンジャエール。儚い恋の後は、大人の刺激を注入しましょう。
……………………………………………

それでは、腹ごなしの街歩き。
香取市佐原は、利根川水運の発達により、東北諸藩等の物資の集散地として発展しました。
「お江戸みたけりゃ佐原へござれ佐原本町江戸まさり」と言われたほど、利根川沿いの中心として栄えました。

伊能忠敬旧宅。
伊能忠敬は、江戸時代に精巧な日本地図を作った人として有名です。九十九里に生まれ、佐原の商家へ婿入りされ。
17年、4万キロを歩いたといわれます。

50歳で江戸へ出て、天文学を本格的に学びます。地図を作ったのは「地球の直径を知りたい。」という好奇心からでした。遠ければ遠いほど、円周がわかります。
伊能忠敬記念館では伊能忠敬が作った地図の精巧さに驚かされます。
好奇心からのチャレンジ。
人生を二度生きた男。中高年の星。
伊能忠敬。

夢と希望をいただきました。

……………………………………………

さて、伊能忠敬旧宅前の小野川は、
江戸時代から水運による集散地として、佐原を発展させました。

「東京バンドワゴン」のロケ地、「遅歩庵いのう」。伊能忠敬の子孫にあたる方の喫茶店です。
おいものお菓子やさんに変わったけれど、残された本屋さん。
赤レンガの三菱銀行も保存されました。

時は穏やかに、時には険しさもともにして、コツコツと刻まれていきます。
街並みは何も言わないけれど、町の繁栄や、人々の往来を見つめてきました。

そんな佐原の玄関口、佐原駅。
風にはためく駅名の入った暖簾。
そして、懐かしい書体の看板が駅前でお出迎えです。
バス停の看板も、懐かしい文字に、ホーローの駅名標まで。ニクい演出ですね。

失われたくない風景を、いつまでも残してくださる地元の皆様に心から感謝です。
観光で訪れることは、ささやかながらその応援になると信じて、また次の町へ。