「いいんだよ、忙しいんだろう、お前。」
「それじゃお兄ちゃん、身体に気をつけてね。」
「あゝ。」

「おい。」
「なあに。」
「満男に一生懸命勉強しろと言っておけよ。」
「うん、わかった。」

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「一度はお兄ちゃんと交代して、私の事心配させてやりたいわ。寒い冬の夜、こたつに入りながら、『あぁ、今頃さくらはどうしてるかなぁ・・・』。そう心配させてやりたいわよ。」
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柴又駅前にさくら像が建立されました。
今までは、旅立ちの前に名残惜しく柴又の町を振り向く寂しげな寅さんが印象的でしたが、その視線の先にさくらが見送りに来てくれました。さくらさん、素敵です。
今でも、寅さんに出会えそうな、
柴又帝釈天の参道の風情は、いつまでもこのままであって欲しいです。
ホッとします。
いつでも寅さんに会えそうな気がするのです。