幸せの黄色いポストに迎えられて、
神の島、青島へ。

弥生橋を渡り、
風は南の香り。

波がつくりあげた芸術。

「鬼の洗濯板」と呼ばれる、島をとりまく波状岩は、約700万年前に海中で出来た地層が隆起し、長い歳月をかけて波が作り上げた芸術品です。

正式には「青島の隆起海床と奇形波蝕痕」として国の天然記念物に指定されています。見事な景観ですね。

宮崎と言えば。
海の向こうに有名なキャンプ地が見えます。
過去と未来を繋ぐ、洗濯板、

青島は、周囲1.5キロメートルの小さな島。
青島神社は海幸・山幸兄弟神話の舞台。

また、山幸彦と豊玉姫とのロマンスの地であることから、縁結びにも神様でもあります。

境内は、まるで亜熱帯の森です。

朱塗りの門から鬼の洗濯板越しに、
南の海の煌めきが。
珍しい光景ですね。


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足下には、
波に打ち寄せられて堆積した貝殻が。
白砂のように美しい。

そして、
なぜかトゥクトゥクが。
「無料デスヨ。」との声に誘われ、乗ってみました。実際には志をお渡ししていますが(笑)。

海風を肌に浴びながら、トゥクトゥク、トゥクトゥクっと青島を駆けて行く。
なかなか快適です。

あぁ。
古代の人々は、
ここに神を見たのですね。
かつては島全体が禁足地でした。

神話の里。
海外旅行が高嶺の花だった昭和の人々は、
ここにハワイの夢を見たのでしょう。

宮崎ハネムーン。
ブームの火付け役は昭和35年、昭和天皇第五皇女島津貴子さんの新婚旅行。
そんな、青島物語。


デラックスな歩道橋に、昭和の香りを感じつつ。
時代が変われば、旅も変わる。
旅が変われば、人生も変わる。

だけど私の放浪癖は、変わらない。

そんな放浪癖を活性化する、私の錆びた青島物語なのでした。