熊本に残る懐かしい街並み。

背景は、長崎次郎書店で大正13年の建物です。「国登録有形文化財」に指定されています。文豪森鴎外らも訪れた老舗書店なのです。

知らない街なのに、「懐かしい。」と感じるのは可笑しな話なのですが。

生活感溢れる街並み沿って、蛇のように曲線を描きながら、路面電車が歩くように進んで行きます。

そんな新町の電停は、専用軌道の出口にあって、

昭和40年代のドラマに出てくるような、どこが懐かしい風景を醸成しています。

こちらの塀は、

熊本地震でなんとか生き残ったものの…。

時計の針は戻せません。
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さて、路面電車の車内では、

女性の車掌さんがしなやかにご案内。
路面電車に揺られていると、何事もなかったかのような暮らしを感じてしまうのですが…。
電停で降りて街に出れば、やはり。

こちらも新町界隈にある明八橋。
欄干が痛々しいです。
明八橋は、明治8年、橋本勘五郎が建造した石橋です。明治8年に架設されたので「明八橋」と呼ばれ、現在は歩行者専用の橋です。

この橋本勘五郎。同じ熊本の「通潤橋」などを造った肥後藩の石工であり、明治政府に招かれ、東京の「日本橋」などの名橋を架設したと伝えられています。
凄いお方です。

通潤橋まで行く時間がないので、この橋を沁々眺めて橋本勘五郎に思いを馳せました。

ところで、明八橋のたもとにも被災した建物が残っていました。

屋根を養生するブルーシートには、

『げんきのもとは、つながるなかま』と描かれていました。

元気づけられるのは、むしろ私でした。

がんばろう!熊本。
ありがとう、熊本。

また来ます。