幸せの黄色いポスト。

幻のように揺らぎながら、空の彼方に連れていってくれるかのような二条のレールに、

誘われてやってきました。

南の果て。

美しい開聞岳に見守られ、

私はJR日本最南端の駅、西大山駅にいます。
これ以上南にJRの駅はありません。

朝陽が昇るにつれて、開聞岳の緑色が濃くなっていきます。

爽快な景色です。

西大山駅は駅前にお土産やさんが一軒あるだけの無人駅ですが、

近くの踏切脇に立つ案内板はちょっと誇らしげです。

最南端ですもの。

笠雲が南風にとけた頃、お迎えの列車がやってきました。


南の果てで、一人で過ごす輝いた時間。
一人でいることを宝にしていたはずが、孤独に淋しさを感じさせた時間。

風は南から。
いいことあるかな。

向き不向きより、前向きに。