別府にて。

駅前では油屋熊八さんがお迎えしてくださいます。台座には「子どもたちをあいした ピカピカのおじさん」と書かれておりますが、その言葉の奥はとても深いのでした。

「山は富士、海は瀬戸内、湯は別府」というキャッチフレーズ。日本初の女性バスガイドを乗せた観光バスの導入など、別府だけでなく九州全体を視野に入れた数々の奇抜なアイデアを実践してきた方です。

そして、「生きてるだけで丸もうけ」という言葉も熊八さんの言葉だといわれています。波乱万丈の人生の末、日本の「おもてなし」の心から、温泉都市別府の観光開発と温泉保養地湯布院の礎を築いた偉大な方です。

駅名標には温泉マーク。
諸説ある温泉マーク発祥の地ですが、その1つは別府で油屋熊八さんが考案したというものです。

また、亀の井ホテルや亀の井バスの創業者であり、まさに「別府観光の父」なのですね。


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町に出てみます。
駅前通りをてくてく歩くと、「駅前高等温泉」の文字が見えてきました。大正時代の建物で駅前町公民館を兼ねています。玄関前には鉄分を感じるお湯が出ていました。
別府の町は、公民館を兼ねた温泉が至るところにあります。


温泉街のアーケードは、昔ながらの土産物やさんがいいですね。


ナショナルの看板。
♪あかるいナショナル
あかるいナショナル♪の歌が聴こえてきそうです。

繁華街も味わい深い風情です。

店先だけのアーケード。
頭の上から看板だなんて、素敵すぎます。

竹瓦温泉につきました。

昭和13年築の建物が温泉情緒を盛り上げます。お湯は灰褐色に濁り、効能も期待できそうな感じです。



そして、
竹瓦温泉の目の前抜けるアーケードがすごいのです。


竹瓦小路という名のアーケード。



大正10年築。現存最古のアーケードなんですって。





その横路も、わざわざ迷い込みたい雰囲気がいっぱいです。




昭和の魅力いっぱいの別府も、今、地震がとても心配です。
そのような中でも、地元の人々は明るく暮らしています。よそ者の私が元気を頂いてしまうくらいです。
少しでも早く地震の心配から離れられますよう、心より願っております。

この続きは、夜へ。