「さだまさしミュージアム」開催中の木内ギャラリーからすぐのところに、真間山弘法寺があります。都内から京成電車に乗って、江戸川を渡り千葉県に入るところ。車窓左手からまとまった緑が目に飛び込んできて、ホッとするところです。木内ギャラリーから京成国府台駅まで歩いてみました。

実際に歩いてみると、大きなお宅ばかりでとても落ち着きのある街並みです。

昭和の香り高き県営住宅も残っています。

真間山弘法寺境内。仁王門の向こうは石段で、海食崖になっています。万葉集の頃は真間の入江と呼ばれ、海でした。




いつも車窓から眺める緑の中から街を見下ろしてみます。とても印象的な市川の風景です。

石段を下りて、振り返ったところです。


風情がとてもいいですね。井上陽水さんのアルバム「断絶」のジャケットを連想しました。

下から27段目の石はいつも濡れていて、涙石と言われています。
江戸時代に日光東照宮造営のために石材を伊豆から船で運ぶ途中、この付近で船が動かなくなったことから、勝手に積んでいた石を弘法寺の石段に使用してしまいました。幕府からその責任を追及された男は、石段で切腹し、その時の血と涙が染み込んでいるという言い伝えがある石です。

弘法寺の参道の途中に架かる「つぎはし」。このあたりの景色を歌川広重は名所江戸百景に描いています。
歴史や趣のあるただものではない街です。

こちらは「つぎはし」のたもとにある手児奈霊神堂です。
万葉集に詠われ、あまりの美しさに多くの男性から求婚されたものの、誰と付き合っても、付き合えない人が不幸になり争いになるからと、真間の入江に身を投げた美しい女性手児奈が祀られています。


以前ご紹介した、さだまさしさん奉納の縁結び 桂の木。


参道の途中を京成電車が横切ります。


参道から横にそれ、少し歩けば江戸川の土手です。土手に架かるように京成国府台駅があります。橋の向こうは東京です。さだまさしさんもここを渡って通学したり、映画を観に行ったりと、「ちゃんぽん食べたか」にも京成電車が登場しますね。


写真右側中央、緑が川に落ち込んでいるところはこの付近では珍しい自然堤防の趣です。台地の上は古墳も残る里見公園で、下総の国府が置かれていたところです。


そして、弘法寺のありがたき御朱印。